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【クラシック音楽】 2010.07.24 (Sat)

チャイコフスキー『交響曲第4番』って何だ!?

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 チャイコフスキーの傑作として名高い 「後期交響曲(4~6)」 から 『第4番』。
 ぼくは長い間、この感情むきだしの乱チキ騒ぎのようなこの4番が好きじゃなかったのですが、カラヤン'71年の爆演!(写真) と出会ってからしばしば聴くように・・・。 そこで、曲のイメージを書き出してみました。


  ≪第1楽章~人生は一行のボオドレエルにも若かない≫
 世界の終わりを告げるような激しいファンファーレとテーマ。それは現実世界の崩壊というより、内なる不安に押しつぶされて頭をかきむしるような自己の分裂。
 続いて、おだやかで淡い色彩のワルツ風が現れるが、どこか白々しい。 しょせんはうたかたの夢。長続きなどしない。
 この2つのテーマを交差させながら、怒涛のフィナーレへとなだれ込み。「起承転結」 のソナタ形式を踏襲したこの時点で、もうすでに交響曲1曲ぶんのボリューム。


  ≪第2楽章~働けど働けど≫
 朱に染まるロシアの大地。やせたイモの籠を背負い、果ての知れない地平線に向かって一歩また一歩・・・。
 ここでは 『第6番』 のような底なしの悲愴感というより、今日も明日もあさっても続く、報われない人生と生活の地味ィな苦しみ。 長期低空飛行の暗さがかえってつらい。
 哀愁をたたえたロマンチックな旋律は、稀代のメロディーメーカー・チャイコフスキーの面目躍如だ。


  ≪第3楽章~亀田のあられ、おせんべい≫
 弦楽のピチカート奏法が軽快なリズムを刻む。ロシアの民族楽器バラライカを模したのだとか。 「♪亀田のあられ、おせんべい♪」 にそっくりなので知る人ぞ知る。 『ドラクエ』 の入力画面っぽくもある。
 あとは村の酒場で飲んだくれて騒いでいるふう。チャイコ式 「ワルプルギスの夜」?
 (手持ちのカラヤンEMI盤はここで音が割れるが、幸いドラマチックな部分じゃないので許容範囲内。)


  ≪第4楽章~飲もうぜ遊ぼぜ、死ぬときゃ死のうぜ!≫
 まるで、いやまさしくサーカスの 「ジャーン!」。 あっちでくるくる、こっちでぴょーん。最後は花火がどどーん。
 ベートーヴェン的な、人類普遍の見えざる運命との闘いというより、「腹いっぱい食った!」 「今年も麦が豊作だ!」 「演奏会は大成功だ!」 といった世俗的な勝利。 ゴーリキーの 『どん底』 のようなヤケクソの盛り上げ・バカ騒ぎにも思えるが、それでもノンストップのスリル&迫力で有無を言わせない。 圧巻。



 ・・・ぼくの決定盤、1971年EMIレーベルのカラヤン&ベルリン・フィル版。 チャイコの後期交響曲4~6番を一気に録音したシリーズですが、この 『第4番』 の演奏が白眉。
 教会での録音だそうで、石造り独特の残響。
 オケも乗りに乗っていて、超ド級の破壊力でドッカンドッカンいわせます。とにかく 「爆演!」 という表現がふさわしい圧倒的な大熱演。 聴き終わったその瞬間が一日の終わり・・・、そう思わせるくらい、聴いてる方も完全燃焼させられます。 天下の 「カラヤン&ベルリン・フィル」 黄金の絶頂期。
 1300円なので、はじめての1枚としてもおすすめ。
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