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【このアート!】 2009.12.25 (Fri)

ロートレックと野口久光~仏ポスター展

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ふたつの 「フランス」 アート展に行ってきました。

ポスト印象派の画家ロートレックと、フランス映画ポスターのデザイナー野口久光


 『ロートレック・コネクション 愛すべき画家をめぐる物語 』 Bunkamuraザ・ミュージアム(~12/23)
 『生誕100年記念 グラフィックデザイナー 野口久光の世界』 ニューオータニ美術館(~12/27)



ロートレック作品はあちこちで何度も目にしてるから、もうおなじみさん。

毎年のように来日しているベンチャーズと一緒で、ほとんど日本人みたいなものだ。


むしろ野口のほうが異国情緒。セピア色にくゆるフランスの薫り。

石畳の路地裏、崩れたレンガ塀、木枯らしにちぎれた古い映画のポスター・・・

そんな情景が目に浮かびます。


ぼくにとって 「野口久光」 といえばジャズ評論のほうがなじみ深いのですが、

野口ポスターの代表作といえば、F・トリュフォー監督作品 『大人は判ってくれない』 ('59仏)。

トリュフォーの内面心理とぴったりシンクロした色彩感覚は、本物以上に本物らしい。

手書きのフォントも味があっていいなあ。


 「汚れを知らぬ少年のこころを蝕み、信頼を裏切るものは何か?」
 「深い愛情と詩人の魂をもって、12歳の少年の心理を鋭くえぐる鬼才トリュフォーの傑作!」



過ぎ去った青春を、冷めたコーヒーのように後生大事にすすりあげる、この切なさ侘しさ。


そして、J・デュヴィヴィエ戦前の佳品 『商船テナシチー 』 ('34仏) にもしびれた。

霧の港町。新天地へ旅立つ若者たちの恋と人間模様。

今となっては、これを観た・・・いや名前を知っている人ですら100人にひとりいるか。

映画そのもののヴィンテージに思わずのけぞってしまいました。 (ぼくだってビデオ)




次々と消費され、新しいものに取って代わられていくポスターという文化。

そのぶん 「等身大の時代」 を映したこれらの遺産は、

ルーヴル所蔵の近寄りがたい油絵とは違う、お隣さんのぬくもりが感じられました。


貧しくて不自由だったろうけど、愛があった。

2009年の年の瀬、その温かさを ぞんぶんに分けてもらいました。
 

【続き・・・】


 ・・・一方のロートレック展は 『コネクション』 とあるとおり、彼とその周辺をてきとうに集めたユルい企画。マネやゴッホはともかく、A・ミュシャまで一緒くたにされると、口の中がナニ味やら分からなくなりました。
 さすがはファストフード美術館 「Bunkamura」。本気で斬りむすぶほどでもなし。


 
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