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【この本!】 2006.12.08 (Fri)

I LOVE 李白

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 李白と杜甫・・・いわずと知れた中国四千年、漢詩の頂点に立つ両巨星。
 多感な年のころは、だんぜん杜甫びいき。「国破れて山河あり」で有名な、人生と社会を重厚にうたう“詩聖”。
 一方の“詩仙”李白はといえば、自由奔放に飛び回りすぎて、どこかつかみ所がないのが正直なところだった。
 でも今はなぜか、豪放で快活な李白に魅かれる。

  「白髪が9千メートル」
  「飲むからには300杯飲め」


 その作風は、まさに口先スペクタクル、歩く三峡ダム。一瞬にして、目の前に巨峰と雲海が沸き立つような、大迫力のイマジネーション。


天の門を割って長江は開き (『望天門山』より)

三千尺の滝は、天頂から銀河が落ちてきたよう (『望廬山瀑布』)

三朝三暮ののろまな船旅は、髪を絹の白髪にしてしまった (『上三峡』)

いっそ、雲がかったあの松の上にでも隠居しようか (『望廬山五老峰』)…




 ところが先日、漢詩の本をめくっていたら、それとは違う味わいの詩を見つけた。
 タイトルは 「山中で世捨て人と酒を酌み交わす」 というもの。即興的なリズムが楽しそう。(実際、大半の詩作は即興で、親友が熱心についてまわって書き留めていたのだとか。)
 作りこまれた大スケールの詩ではないが、この気ままな飲みっぷりも、“酒の詩人”として知られた李白らしい。

  『山中与幽人対酌』

  両人対酌 山花開
  一杯一杯 復一杯
   我酔欲眠 卿且去
   明朝有意 抱琴来

  「ふたりで酒を酌み交わせば、山は花開く
   一杯、一杯、また一杯
   わしは酔って眠たくなった。君もひとまず帰りたまえ
  明朝、その気になれば、また琴を抱えて来たらいい」



 先生がそうおっしゃるなら、何とでもいたしましょう。しかしこの夜は、たまたまいい気分だったのだろう。先生のこと、こんなの飲んだうちには入るまい。
 いちど洞庭湖を盃に、峨眉山の月をつまみながら、心ゆくまで酌み交わしてみたいものだ。

 
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