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【アカデミー賞全作品】 2013.11.17 (Sun)

『戦艦バウンティ号の叛乱(1935米)』

第8回アカデミー作品賞~~若き敏腕プロデューサーの力

08 戦艦バウンティ号の叛乱

 ≪感想 (ネタバレあり)≫
 何ともひどい艦長だが、船から追放されて漂流しだすと強力なリーダーに変貌(ロートンの憎々しいかたき役ぶりはさすが)。ゲーブル演じる副長のカッコよさも表面だけ。南洋ロケを敢行した、ただのスター顔見せ娯楽大作。そんな豪華っぽい雰囲気と、MGMのやり手プロデューサー、アーヴィング・サルバーグの政治力で受賞したのだろう。

 オスカー度/★☆☆
    満足度/★☆☆



  『戦艦バウンティ号の叛乱(1935米)』 (旧題 『南海征服』)

  監督/フランク・ロイド
  主演/チャールズ・ロートン (ブライ艦長)
       クラーク・ゲーブル (副長クリスチャン)
       フランチョット・トーン (士官候補生バイラム)
       エディ・クィラン (船員エリソン)

 ≪あらすじ≫
 1787年のイギリス。南太平洋タヒチに向けて軍艦バウンティ号が出航する。
 上官への絶対服従を強いる艦長のブライは、虐待と重労働をもって船員たちを支配するが、副長クリスチャンはそのやり方に反発、対立を深めていく。
 やがて船はタヒチに到着、つかの間の安らぎを得た船員たちだったが、船員の命より積荷を重んじる艦長にクリスチャンの怒りが爆発、ついに反旗を翻す。

 ≪解説≫
 実話を基にした歴史ドラマ。イギリス軍はこの反乱事件を機に指揮・コミュニケーション法を改善し、7つの海を支配する強力な海軍を作りあげた、と冒頭の解説。
 当時の日本では軍の検閲により大幅にカットされ、『南海征服』 のタイトルで公開された。



 ≪受賞≫
 アカデミー作品賞のみ1部門受賞。(候補7部門中)
 (他の作品賞候補 『男の敵』 『トップ・ハット』 『踊るブロードウェイ』 『乙女よ嘆くな』 『海賊ブラッド』 『人生は四十二から』 『孤児ダビッド物語』 『真夏の夜の夢』 『ヘンガルの槍騎兵』 『浮かれ姫君』)

 製作はMGMの若き敏腕A・サルバーグ(タルバーグ)。『ブロードウェイ・メロディ('29)』 『グランド・ホテル('32)』 に続く作品賞だったが、翌'36年に37歳の若さで急逝。その死を悼み、名プロデューサーに贈られるアカデミー特別賞として 「アーヴィング・G・サルバーグ記念賞」 が創設された。
 ロートン、ゲーブル、F・トーンの3人が男優賞(主演と助演に分かれるのは翌年から)にノミネートされたが、それ以外のひとり 『男の敵』 のヴィクター・マクラグレンが勝利。(*下に【続き…】)



  『MUTINY ON THE BOUNTY』

  製作/アーヴィング・G・サルバ-グ、フランク・ロイド、アルバート・リューイン
  監督/フランク・ロイド
  脚本/タルボット・ジェニングス、ジュールス・ファースマン 、ケイリー・ウィルソン
  原作/チャールズ・ノードホフ、ジェームズ・ノーマン・ホール
  撮影/アーサー・エディソン
  音楽/ハーバート・ストサート

  MGM/133分

 

【続き・・・】

 

 *この年、折からの不況によりハリウッドの労使紛争が激化。会社側はアカデミー賞に介入して、オスカーをエサに組合側の有力映画人に揺さぶりをかける。その恰好の標的になったのが、まさに「闘争運動からの裏切り」を描いた 『男の敵』 だった。
 しかし同作で脚本賞のダドリー・ニコルズはこれに反発して受賞を拒否(アカデミー史上初)。自身最初の監督賞ジョン・フォードも、賞は受けたが授賞式は欠席した。
 結局 『男の敵』 は作品賞にこそノミネートされなかったものの、監督・脚本・男優・作曲(マックス・スタイナー)の4勝。灰色の思惑を抜きにしても、この年の真の最優秀作にふさわしい成果を挙げた。


 
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