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【アカデミー賞全作品】 2014.01.05 (Sun)

『風と共に去りぬ (1939米)』

第12回アカデミー作品賞~~“Tara”こそすべて

12 風と共に去りぬ

 ≪感想≫
 スカーレットといえば、今なお 「全女性が憧れる永遠のヒロイン」 として輝き続けています。しかし自分のワガママで身を滅ぼす世間知らずの小娘が、なぜ「憧れ」の対象になるのか理解できませんでした (好きなタイプだけど)。もっと強くて賢くて成功を収めた、模範とすべき女性は他にいるではないか、と。

 でも今は、むしろ欠点だらけで、理想的な人物像でないからこそ、人を惹きつけてやまないのだと思うようになりました。実際、ここまで破天荒を貫く女も、映画史上そうはいない。
 それ以来、ぼくはあの素晴らしいことこの上ない前半部のラスト・シーン、荒野に這いつくばりながらも立ち上がって叫ぶ、彼女の強烈な「生きる」宣言が、それまでの2倍3倍の魅力となって、心に響くようになりました。

 「明日は明日の風が吹く」とは有名なフレーズですが、彼女ならその風を待つのではなく、自分で風を吹かせてみせるでしょう。不器用で、衝突ばかりで、何年かかるかも分かりませんが・・・。ただそう思わせる強い生命力を、多くの人が彼女から感じとっているのだと思います。

 追記・・・2011年に3、4度目かの観賞。 抜群におもしろかった! やはりスカーレット・・・あのくらいの突き抜けた個性があればこそ。メラニーは立派なひとだが、彼女じゃダメなんだ。品のよい文芸作として何10年かは残るだろうが、100年200年残すにはやっぱりスカーレットだったんだと思いを新たにした。

 オスカー度/★★★★
    満足度/★★★



 『風と共に去りぬ (1939米)』

 監督/ヴィクター・フレミングほか
 主演/ヴィヴィアン・リー (スカーレット・オハラ)
     クラーク・ゲーブル (レット・バトラー)
     オリヴィア・デ=ハヴィランド (メラニー・ハミルトン)
     レスリー・ハワード (アシュレイ・ウィルクス)
     トーマス・ミッチェル (父ジェラルド・オハラ)
     ハティ・マクダニエル (家政婦マミー)

 ≪あらすじ≫
 南北戦争下のアトランタ郊外。架空の地タラに大農場を構えるオハラ家の長女スカーレットは、気性の激しい勝気な娘。そんな彼女も名士アシュレイに想いを寄せるが、アシュレイの煮え切らない態度が、スカーレットにほかの男との結婚を決意させる。しかし出征した新郎は戦死、悲しみのない彼女の前に、レット・バトラーという風雲児が現れる。

 ≪解説≫
 映画史に燦然と輝く不朽の名作。
 全米の心をとらえた大ベストセラー小説の映画化とあって、その製作は世論を巻き込む国民的プロジェクトに。監督・脚本家の相次ぐ交代やヒロイン選びに難航しながら、若き辣腕プロデューサー・セルズニックは空前絶後の大作を完成してみせた。
 名優ローレンス・オリヴィエの愛人であったイギリスの新進女優V・リーが南部かたぎの女を熱演、全女性の心のヒロインを見事に体現した。

 ≪名ゼリフ≫
 「明日は明日の風が吹く」 の原文は 「After all, tomorrow is another day (そう、明日は別の日)」 。
 ところが本国アメリカで名文句とされているのはその前、レット最後の捨てゼリフ 「Frankly, my dear, I don't give a damn」 のほう。「知るかよ、くそったれ」 といった汚く乱暴な言い回しで、ヒーロー役に似つかわしくない衝撃があった。2005年には 「米映画協会AFIが選ぶ歴代名ゼリフ」 第1位に選ばれている。



  ≪受賞≫
 アカデミー作品、監督、主演女優(V・リー)、助演女優(H・マクダニエル)、脚色、カラー撮影、室内装置(美術)、編集賞の、計8部門を受賞。加えて、名製作者を称えるA・サルバーグ賞(製作者セルズニック)、見事なカラー美に対する特別賞(美術総監督ウィリアム・キャメロン・メンジーズ)、科学技術賞(セルズニック社)を受賞。
 (他の作品賞候補 『駅馬車』 『オズの魔法使い』 『スミス都へ行く』 『嵐が丘』 『廿日鼠と人間』 『ニノチカ』 『邂逅<めぐりあい>』 『チップス先生さようなら』 『愛の勝利』)

 候補作はいずれも歴史に名を残す、そうそうたる顔ぶれ。『風~』の圧勝で片付けるには惜しいくらい、ハリウッド&アカデミー史に輝く最高の当たり年として語り継がれている。

 ヒロインを支える気丈な家政婦を演じたマクダニエルが、黒人として初のオスカーを獲得 (ふたりめ『野のユリ('63)』の主演男優賞シドニー・ポワチエまで24年!)。本当ならメラニー役のデハヴィランドが大本命受賞するところだが、黒人差別的な原作への批判に対するエクスキューズ(弁解)が込められていたと思われる。
 カラー作品として初の作品賞(次は'51年の『巴里のアメリカ人』)。 なお 「アカデミー美術賞(Art Direction)」 と呼ばれるのは戦後からで、当時は単に「インテリア装飾(Interior Decoration)」くらいにしか見られていなかった。その美術部門を体系化して地位向上に貢献したのが、色彩芸術の見事さで特別賞受賞のウィリアム・キャメロン・メンジーズという名匠。本作OPでも主演陣の次に名前を記されている。



  『GONE WITH THE WIND』

 製作/デヴィッド・O・セルズニック
 監督/ヴィクター・フレミングほか
 脚本/シドニー・ハワードほか
 原作/マーガレット・ミッチェル
 撮影/アーネスト・ホーラー、レイ・レナハン
 音楽/マックス・スタイナー
 美術総監督*/ウィリアム・キャメロン・メンジーズ *「Production design」
 美術*/ライル・ウィーラー *「Art direction」
 編集/ハル・C・カーン、ジェームズ・E・ニューカム

 セルズニック・プロ、MGM/231分

 
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