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【アカデミー賞全作品】 2014.05.24 (Sat)

『ハムレット (1948英)』

第21回アカデミー作品賞~~イギリス映画の受賞は4分の1が実力で、あとの残りはタナボタ?

21 ハムレット

 ≪感想≫
 ハムレット=座長オリヴィエ中心の作りなのでハムレットが不必要にかっこよすぎる反面、脇役の肉付けが面白くない(恋人オフィーリアは力演だったが、母ガートルードが平凡)。また、芸術映画っぽい構図や照明は一見しゃれているのだが、人物の内面描写という点では的外れに感じる箇所も多い。
 それでも、オリヴィエのハムレットは広く親しまれたイメージなので 『ハムレット』 入門にはいいだろう。しかし決定版ではないことを強調しておきます。

 日本語訳の力量も問われるところだ。(今2014年、先に観たゼッフィレッリ版 『ロミジュリ』 の高瀬翻訳が物足りなかったこともあって、見る気がしなかった。原作だけはざっと読み直しました。)

 オスカー度/★★☆
    満足度/★☆☆



 『ハムレット (1948英)』

 監督/ローレンス・オリヴィエ
 主演/ローレンス・オリヴィエ (ハムレット)
     ジーン・シモンズ (オフィーリア)
     ベイジル・シドニー (王クローディアス)
     アイリーン・ハーリー (母ガートルード)

 ≪あらすじ≫
 デンマークの王子ハムレットは、父王の死後、新王として我がもの顔にふるまう叔父クローディアスと、あろうことかその后におさまった母ガートルードの下で鬱々とした日を送っていた。
 ある夜、父王の亡霊が現れ、父は実弟クローディアスに暗殺されたことを知らされる。かくして一度は復讐を誓ったハムレットだったが、実行をためらう彼の苦悩が思わぬ悲劇を生む。

 ≪解説≫
 あまりにも有名なシェイクスピアの名作を、イギリス演劇界の貴公子オリヴィエが映画化。
 優柔不断なハムレットの対極をなすフォーティンブラス王子は全削除(だから↑一番上の元ネタは聞けない)、脇役の描写もかなり刈りこんで、花形俳優中心の作りになっている。



 ≪受賞≫
 アカデミー作品、主演男優(L・オリヴィエ)、美術、衣装賞の計4部門を受賞。(候補7部門中)
 (他の作品賞候補 『黄金』 『赤い靴』 『ジョニー・ベリンダ』 『蛇の穴』)

 アメリカ映画以外から初の作品賞。'46年度候補作 『ヘンリィ五世('44年製作)』 の成功に乗り、オリヴィエがその栄誉に浴した。シェイクスピアといういかにも「権威あり」な題材も受賞に利した。

 独占禁止法によりメジャー制作会社に改革のメスが入ったこの時代。この年からアカデミー協会はメジャーからの資金援助を失い、独立組織として再出発することになった。
 メジャー・スタジオの力関係があからさまに賞に反映していた従来の選定方式。その刷新が期待される中、いきなり本作に『赤い靴』と、しがらみとは無縁のイギリス2作品がノミネート。イギリス映画の躍進を印象づけるとともに、資金難の協会とあわせてアメリカ映画の危機が叫ばれた。
 特にアメリカ映画人にとっては、『黄金』の主演男優H・ボガードがノミネートすらされなかったことが大いに不満だったようだ。オリヴィエ受賞の瞬間、多くが席を立ったという。



 『HAMLET』

 製作/ローレンス・オリヴィエ
 監督/ローレンス・オリヴィエ
 脚本/アラン・デント
 原作/ウィリアム・シェイクスピア
 撮影/デスモンド・ディキンソン
 音楽/ウィリアム・ウォルトン
 美術/ロジャー・K・ファーズ、装置/カーメン・ディロン
 衣装/ロジャー・K・ファーズ

 トゥーシティーズ=ユナイト/153分

 

【続き・・・】

 
 有名なハムレットの「生か死かそれが問題だ」(3幕第1場の「第三独白」)。
 子供のころ衛星放送で初めて見たとき、なんだ「名優」オリヴィエの演技ってこの程度か、と子供心に思った。歌舞伎役者が現代心理・社会劇だと生っちょろいのに似ていた。演出も奥行きがなくて平板。大昔のスタジオTVドラマみたいだった。

 
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