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【エンタメ&テレビ】 2007.04.09 (Mon)

『あしたのジョー』のあした

『あしたのジョー』 原作・高森朝雄(梶原一騎)、作画・ちばてつや、アニメ版総監督・出崎統


先日BSで特集していたアニメ 『あしたのジョー』、録画ぶんをようやく見終わりました。

戦後日本マンガ史の3本の指に入るであろうこの名作、

原作マンガを初めて読んだのはほんの数年前なのですが、この時はあまり魅かれませんでした。


かの“力石徹vs矢吹丈戦”は、ちばてつやさんの絵が意外なほど少年マンガマンガしていて拍子抜け。

そして最終話、ジョーが「真っ白に燃え尽きる」ことで有名なホセ・メンドーサ戦も、

「死んでも戦う」姿は旧日本軍の愚かな精神主義そのままだし、

自らの手で成功をつかんで満ち足りたホセを巻き込むのは、不愉快ですらあった。

はっきり言って時代遅れ。


…でも、今回のアニメ版はとても面白かった。

総監督の出崎統さん以下、杉野昭夫、荒木伸吾、金山明博・・・

個性あふれるアニメーターたちの洗練された(時に豪快な)演出にシビれまくり。

よくテレビで取り上げられる力石vsジョーの決着のシーンは、表現力なら原作を越えています。

八木正生さんによるファンク&ジャジーな音楽も最高にカッコイイ! (“力石のテーマ”、イカしてるゥ!)


この作品が訴える「あした」とは、答えが見つからなくてもそれを捜し求める情熱、

ひいてはその精神を次世代に伝えていくことだと解釈しています。

梶原&ちば両氏の古めかしい「あした」には共感できなかったぼくも、出崎監督の描くすがすがしい「あした」には惹きこまれました。

出崎さんは、次の世代に 『あしたのジョー』の「あした」をつなぐ、とても重要な役割を果たしたと思う。


この出崎統監督、作風もお人柄も器用でスマートなこともあり、

同世代の宮崎駿監督や富野由悠季監督らに比べて、カリスマ的には語られなかった面があります。

が、この機にもっと高く評価してもいいのではないでしょうか。

なにせ、これだけの名作 『あしたのジョー』をつくった「第三の男」なんですから。
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