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【欧州&世界映画】 2007.05.18 (Fri)

ドイツ古典映画が好きです。

 
BSで 『ベルリン・天使の詩 (1987仏独)』 を放送していた連想で、久しぶりに古いドイツ映画を手に取りました。


『制服の処女 (1931独)』

といっても、もちろんイカガワシイ内容ではありません。

寄宿女学校を舞台に、少女たちの揺れ動く心情をつづった名品。

あこがれの女教師への淡い恋に一喜一憂し、古い大人の束縛とたたかう彼女たちの清らかさ、神々しさ。

その端整なモノクロ美には、カラー映画にはない不可侵の品格があります。



戦前ドイツの映画界は、米ハリウッドと双璧をなすほどの 「映画の都」 として栄えました。

ヨーロッパ映画の拠点として、ラング、ヴィーネ、ムルナウ、ルビッチといった名匠を輩出し、

若き日のビリー・ワイルダーやアルフレッド・ヒッチコック(英)らを育てた、娯楽ならぬ「芸術の殿堂」。



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近未来SF 『メトロポリス(1927)』 は、のちの 『鉄腕アトム』 や 『スターウォーズ』 など、

ほぼすべてのSF映像に影響を及ぼした、フリッツ・ラング監督の歴史的傑作。(後年のロック音楽版が最悪!)

金色に輝く世にも美しい人造人間は、SF映画の母なる“マリア”そのものです。



また、楽しい楽しい 『会議は踊る (1931)』 は、今なお生き生きとはずむ、皇帝と町娘のラブ・コメディ。

その雰囲気は、細かいギャグにいたるまで、後のコメディの名匠B・ワイルダーの作風と、驚くほどそっくり。

どれだけワイルダー(当時25歳)が本作に親しみ、血肉として吸収していたかが分かります。

監督はフランスのエリック・シャレル。


さらには 『カリガリ博士(1920)』『嘆きの天使 (1930)』『未完成交響楽 (1933)』・・・。

古典的な教養とか芸術などといった堅苦しさを感じさせないくらい、ぼくにはピッタリと肌に合うのです。



しかしそんな隆盛を誇ったドイツ映画も、ナチスのユダヤ人排斥により 優秀な人材はハリウッドに

流出してしまい、権力に媚び従うだけの退屈な“自称”芸術だけが残ってしまいました。

その後のナチス・ドイツが進んだ道はご存知のとおり。


それは、ろうそくの炎が消える刹那の、自由と創造の輝きだったのでしょうか。

歴史はいろんなことを教えてくれます。

 
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