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【欧州&世界映画】 2016.07.09 (Sat)

ブラジル映画 『シティ・オブ・ゴッド』

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 '02年のブラジル映画 『シティ・オブ・ゴッド』 はすばらしかった。
 リオのスラム街に生きる少年ギャングたちの20余年をギラギラと描く、衝撃のバイオレンス。

 監督はCM出身のフェルナンド・メイレレス。 冒頭の、ニワトリをさばいていく短いカットの連続からして、どこか非凡なリズム感。
 つづいて最初のエピソード・・・主人公の兄世代の物語をまずじっくり見せておいて、そこから怒涛のエネルギー速射砲。ここからがすごい!

 エピソードごとに主役を入れ替え、時間軸を大胆に巻き戻し&早送りしながらも、明快な語り口と卓越した構成力で混乱もなく飽きさせない。 (物語が頼りなく漂流する北野武監督とはまったく対照的。)

 一方で、ストレートな血なまぐささを和らげるユーモア。 映画の結末もずいぶん皮肉めいていて背筋が寒くなる半面、哀れな道化のようなおかしみがあった。
 そしてエンド・ロール、出演者の顔写真でもうひと驚き。そうだったんだ・・・! (リトル・ゼぶさいく)

 少年どうしが殺し合う映画なのでハナっから拒絶反応の人もいるだろうし、観るにしてもそれなりの気合が必要。 だが映画的には、一時の感情で人を殺す子供だからこそ、次の展開が読めずハラハラさせられた。
 広くおすすめはしないけど、新興国からここまで完成度の高い作品が出てきたことは、とても感慨深い喜びを感じます。


 ・・・最後に (何かで読んだ指摘の受け売りだが、) 年間3万人が銃で命を落とすというブラジル。この残酷な物語を 「ひどい、信じられない」 と誰もがおどろき悲しむだろうが、かくいう日本だって年間3万人が自殺する国なのだ!
 ブラジル人にすれば、日本こそ 「信じられない」 社会だろう。 人のことを言ってる場合じゃない現実が、地球の裏表で動いている。

 
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