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【この本!】 2007.11.01 (Thu)

ミステリーの詩人ウールリッチ

 
秋、読書の秋、ミステリーの秋です。

もの悲しい秋に読みたくなるのが、ぼくが好きなコーネル・ウールリッチ (米1903-68)の推理小説。

ウィリアム・アイリッシュのペンネームでも知られる、「サスペンスの詩人」。

   『黒衣の花嫁』 ('40 ウールリッチ名義、ハヤカワ文庫)
      『幻の女』 ('42アイリッシュ名義、ハヤカワ文庫)
     『暁の死線』 ('44 アイリッシュ名義、創元推理文庫)
『喪服のランデヴー』 ('48 ウールリッチ名義、ハヤカワ文庫)



…が長編4大作といったところでしょうか。


ある者は無実の罪を帯び、ある者は悲しい宿命を背負って、夜の大都会をさまよう。

せまるタイム・リミット。最後に明かされる驚くべき真相…。


心ならずも平穏な生活を壊された普通の人々の孤独なたたかいが、

柔らかく哀感ただよう文章でつづられています。

甘くほろ苦いマンハッタン・カクテルの味わい。

論理的な謎解きより、追われる者の心理と情景を追うドラマ型のサスペンス。


そんな今回は、『喪服のランデヴー』 を再読しました。

愛する人の命を奪われ、復讐者と化した青年の狂おしき執念。

何年か前にNHKでドラマ化(野沢尚脚本)されたときは、藤木直人さんが主人公を好演していました。

復讐を遂げるため、1章ごとにさまざまな顔を演じ分けて仇敵たちに接近していく構成は、

演技や演出のしがいがあると思う。

『黒衣の花嫁』 もいいので、またドラマ化してくれないかな? 韓流ドラマなんかピッタリかもしれません。


でも、ミステリー史上5本の指に入ろうかという名手ウールリッチ、なぜか日本での知名度は低い。

絶妙のウェット加減は、日本の秋に合っていると思うのだけど…。

 
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