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【My 『カノッサの屈辱』】 2007.12.25 (Tue)

M-1お笑い戦国武将史(フジテレビ『カノッサの屈辱』ふう)

 やぁ みなさん、私の研究室へようこそ…。
 これは、フジテレビ伝説の深夜番組 『カノッサの屈辱 ('90)』 にならい、現代カルチャーの流れを歴史上の事象になぞらえて紹介する特別企画です。
 第2弾のテーマは、『M-1グランプリの隆盛にともなう お笑い武家社会の形成』。きら星のごとく輝いた英雄たちの歴史ロマンを、どうぞごゆっくりお楽しみください。




  序章 ≪竜虎相打つ~M1島の戦い≫                              

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伝・武田紳助ん(高野山成慶院)、上杉人志ん(上杉神社)

 西暦2001年、混沌とするお笑い界を打破すべく、ふたりの英雄が立ち上がった。
 すなわち、武田紳助ん上杉人志んその人である。
 しかしそれは、野望うずまく新たな動乱の序章にすぎなかった。両雄の総指揮のもと、あまたの若武者がその覇を競った“M1島の戦い”、たったひとつしかない天下人の座をめぐって、まさにその火蓋が切られたのである。



  第1章≪お笑い下克上~有力守護大名の激突≫                      

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狩野永徳 『洛中洛外図屏風・部分』 (米沢市上杉博物館)

 戦国初期に頭角を現したのが、中川家増田岡田家の2大守護大名であった。
 吉本源氏松竹平氏、ともに由緒ある名門のプライドを背負った両家は、し烈な天下争いを展開。激闘の歴史の先陣を飾ったこの両雄なくして「M-1」を語ることはできまい。
 かくして、それぞれ初代、第2代覇者としてその名を全国にとどろかせたのであった。


 一方で波田氏、長井氏、桜塚氏など一国一城の大名を輩出しながら、受けたら売れ、飽きたら捨てられるという、過酷な「下克上」の風潮を生みだした。
 世に言う 「人世むなしい(1467)エンタの乱」 の始まりである。





  第2章≪「キモカワ」「ボケボケ」~わびさびの境地へ≫                      

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俵屋宗達 『フット神ボール神図屏風』 (建仁寺・京都国立博物館)

 文化面では、茶の湯の世界で「きもかわ」の美を大成したアンガ利休のほか、笑い飯の匠が提唱した 「ボケ・ボケ」 の哲学がひとつの境地を極めてみせた。

 しかしこの時代の文化を代表する傑作といえば、国宝 『フット神ボール神図屏風』 に尽きるだろう。
 岩尾雷神の 「キモ・ハゲ」 と後藤風神の 「イケメン・ツッコミ」 の対比の妙は、正統の様式美を伝える当代の至宝として高い評価を受けている (第3代覇者)。



  第3章≪南キャン貿易~女芸人の台頭≫                              

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聖フラン静代・ザビエル (神戸市立博物館)

 女性芸人たちの躍進も、お笑い社会の拡大と醸成に欠かせないものとなっていった。
 「敵は どこ見てんのよ!」と叫び、織田ロンブー長に反旗を翻した青木光秀などが異彩を放ってはいたが、ことM-1界においてはフラン静代・ザビエルの衝撃を忘れてはなるまい。
 彗星のごとく決勝の地に上陸、惜しくも全国制覇は果たせなかったものの、バラエティにドラマに映画にと 「以後よく(1549)広まる、しずちゃん教」 と呼ばれてあまねく支持を集めた。

 また、馬場園・隅田氏のアジアン大名や、「ハリセンボンの矢」の故事で知られる近藤・箕輪氏が健闘を見せたほか、「出雲の変ホ長調」は草莽<アマチュア>から出た例として特筆すべきものがあった。



  第4章≪お笑い太閤記~弱小階級から天下人へ≫                           

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羽柴アンタッチャブル秀吉(高台寺)

 吉本源氏・松竹平氏といった名門の血統をよりどころとするお笑い武家社会にありながら、東国の弱小組織から天下人にのし上がったのが、人力舎階級出身の羽柴アンタッチャブル秀吉であった。
 柴田勝家英嗣が活躍した山崎弘也の戦いでの勝利を機に、その国民的名声を確固たるものに (第4代覇者)。

 「鳴かぬなら 鳴かせてみせよう あざーっす」 は、その気性・芸風を表した名句としてつとに有名である。



  第5章≪群雄割拠~お笑い戦国大名たちの乱舞≫                           

 お笑い戦国武将の中には、比較的地味ながら実力と個性を兼ね備えた傑物が各地を割拠した。
 「小杉竜」ハゲ政宗「加賀百万ブツブツ」吉田利家 (ブラックマヨネーズ) が、その代表的存在である。
 彼らは互いに「ハゲ」「ブツブツ」と小競り合いを重ねつつも、当代屈指の実力派としてゆるぎない地位を確立しつつある (第5代覇者)。

 また竹山崎一族などの足軽衆や、八木・中山筋肉寺といった宗教勢力がそれぞれの野心を胸に武装蜂起し、離合集散をくりかえしたこともこの時代の特徴といえよう。



  第6章≪チュート大将軍~徳井川幕府の成立≫                           

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徳井川家康・しかみ像(徳川美術館)

 天下分け目の決勝戦で、もと天下人の岩尾三成と後藤の君 (フットボールアワー) を倒して新たな覇者となったのが、“チュート大将軍” 徳井川家康である (第6代覇者)。

 今でこそ、その美丈夫ぶりがもてはやされる彼らであるが、過去3度の敗戦を耐え忍び、恥辱と挫折に泣いた末のうれしい戴冠であった。
 新時代の担い手として、安定した長期政権の建設なるかが大きく期待されている。



  第7章≪芸人元禄~お笑い文化人の誕生≫                              

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東洲斎写楽 『麒麟田村裕 奴江戸兵衛』

 やがて人々が天下泰平を享受するようになると、身分の垣根を越えて才能を発揮する者も現れはじめた。すなわち品川西鶴十返舎ひとりといった戯作者たちである。

中でも近松''麒麟''左衛門は、代表作 『ホームレス心中学生』 などの貧乏物で一世を風靡、

無印の存在から時代の寵児へと華麗なる転身を遂げた。

 この頃、美しき大奥女中の紀香と、一介のお笑い芸人・智則なる者との密通が露見し、世間をにぎわす。いわゆる 「絵島生島藤原陣内事件」 である。





 最終章≪サンド維新マン~そしてまだ見ぬ未来へ≫                         

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西郷タカトシ像 (東京・上野恩賜公園)

 「M-1」界の周辺に目を向けよう。
 外は新大陸「R-1」を制したディラン提督とキャサリンの黒船が来航、内は暴徒化した民衆による「そんなの関係ねぇじゃないか」運動など、いよいよ激動の時代を迎える。

 蝦夷藩の雄・西郷タカトシによる「欧米か!」の大号令のもと、開国へと大きく舵をとる中、新政府を樹立したのは、前代未聞の敗者復活からのぼりつめたサンド維新マンの志士たちであった。

 その中心人物・富澤諭吉は言う、「M-1は、芸人の下に芸人をつくらず」 と…。



 …こうして新たなる時代へと突入した「M-1」界は、今年も成功のうちに幕を閉じた。
 しかしそれは歴史の終わりではない。
 笑いへの飽くなき欲求を満たすべく、まだ見ぬ未来、新しい英雄の出現が待たれるところである。

 了。



 【あとがき】
 実は「M-1」は一度も見たことがない(!)のですが、あちこちから情報を集めて作りました。絵のうまい方、ぼく作よりずっとそれっぽい雰囲気の美術資料を、本気で大募集です。
 もしお気に召されましたら、「Myカノッサの屈辱」第1作 [http://blogs.yahoo.co.jp/nacchann0904/45829901.html 『タモリ・キリストといいとも西洋史』] も、ぜひぜひご覧ください。


 
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19:58  |  My 『カノッサの屈辱』  |  TB(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑

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