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【『ガラスの仮面』全巻】 2019.03.16 (Sat)

ガラスの仮面第2巻≪劇団つきかげ≫

 美内すずえ 『ガラスの仮面』 第2巻 「炎の階段」

マヤ(白目)
(工事中。扉イラスト大募集!)

 コミックス表紙はマヤと亜弓。巻頭のあらすじにも「対照的な二人だが深い因縁で生きる運命」 とあり、すでに宿命のライバルとして位置づけられている。作者によれば、連載開始時には最終回のプロットもすべて出来上がっていたらしい (「…だったら早よ描け」 とは、ファンの誰もが思ったことだろう)。


 【初対決!マヤvs.亜弓】

 ≪劇団つきがけ≫での稽古がスタート。マヤ、初心者向けのCクラスで四苦八苦しながらも、ふと見せる「本能的な演技のカン」で周囲を驚かせる。(釘を踏んだ演技、笑う演技・・・)
 うわさを聞いてやってきた姫川亜弓、「はい、いいえ、ありがとう、すみません」 だけの演技練習に横やり。無理難題を吹っかけてマヤを追い詰めるが、マヤの機転で返り討ちにあう。


 マヤと亜弓、初の直接対決! 亜弓の目つきや言い草が意地悪っぽいので、当時の読者から悪役と思われても仕方ないか。
 メガネにパーマ頭、狂言回し役の研究生「やよい」は、作者のマネージャーやよいさんがモデルか (第24巻末の取材ルポに登場)。

 ほか、月影がマヤ母からの手紙を焼き捨てる。――このあたり、月影は「母」というより「父」に近い。まさに女・星一徹! 徹底した「甘えの退路」や「暗い過去」との決別、スターになるのも大変だなあ…。
 校内暴力に家庭内暴力と、ちょうど「戦前vs.戦後」の親子間の世代ギャップが頂点に達したこの「断絶の時代」、後にマヤ母がたどる哀れな末路には、子供の才能に無理解な旧世代への怒りが込められているのかもしれない (作者も子供のころ、大好きな手塚マンガを禁止されたらしい)。



 【桜小路くん、いい人だな…】

 公園の売店でアルバイトを始めたマヤの前に、桜小路優が再登場! (マヤ 「桜小路くん、やさしくていい人だな…」、桜小路 「すなおで…なんだか…好きになりそうだな…」
 亜弓母子共演の舞台 『白ばら夫人』 (作者オリジナル)で初デート。(「こら!ひとさじよこせ」

 桜小路家にてピアノのレッスン (「こらこら…ぼくはきびしいんだぞ」「なんか親鳥の気分だな」)。
 こうして急接近するふたりだが、桜小路の母と妹からは疎まれる。


 骨太ドラマの合間合間に、一服の清涼剤のように現れる桜小路くん! この頃は本当に「親切で」「やさしくてさわやかであかるくて」 かっこいい。
 思わず背中がかゆくなる迷ゼリフ集の中でも、「こら!ひとさじよこせ」 は最高にウケた。



 【ベス役をかけて】

 ≪劇団つきかげ≫旗揚げ公演の演目は 『若草物語 (オールコット作)』。マヤ、三女ベス役に大抜擢。適役をうばわれた水無月さやか、ベス役の適性テストを持ちかけて逆転勝利をもくろむ。
 家に閉じこもり、作中のベスと同じ生活を送るマヤ。適役テストはベスの魂が乗り移ったマヤに軍配。


 ベス役をマヤに奪われたさやかだが、「ああ、嫉妬はよそう」 と出来た性格。
 普通のマンガならライバルの卑劣な妨害で話を盛り上げるところだが、亜弓にしろさやかにしろ、憎たらしい悪役にしていない。どちらもマヤの才能を認めたうえで、正々堂々と挑戦している (連載当時の読者には亜弓が悪役に映ったようだが)。 悪質なヤジやいやがらせは、ほとんどがその場限りの「その他大勢」によるものばかり。
 これは「登場人物を不幸にしたくない」という作者の人柄だろうし、少年マンガと違って「女の悪役」は陰湿になりがちなのに配慮してのことか。

 当時の若い読者は本作を「不幸の連続」と感じたようだが、今読めば作者の絶妙な手綱さばきが分かる。つまり 「障害」はあっても「挫折」はない。主人公が明るく安定して成長する骨太感は、長期連載の秘訣と言えるかも。この傾向はマヤが芸能界入りする10数巻(連載3年)あたりまで続く。


 死の淵にあるベスの演技ができず、月影から「できそこないのベス」 と罵られるマヤ。夜通し雨に打たれてまでベスの心をつかもうとする。
 そして演劇界注目の開演の日。マヤは高熱を押して舞台に立つのだが…。


 病人を演じるため本当に病気になる…というのはムチャクチャな話だが、「熱血スポ根マンガ」だからそれもありなのだ!
 次巻もスゴイぞ!
 
 
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