FC2ブログ

【『ガラスの仮面』全巻】 2019.05.30 (Thu)

ガラスの仮面第6巻≪プロの世界へ≫

 美内すずえ 『ガラスの仮面』 第6巻 「あした草 (2)」
 劇団を失った月影の負担を減らそうと、独力でさまざまな演劇のオーディションに挑戦するマヤ。一方、すでに『紅天女』の主演を目標に定め、演技の幅を広げようと試みる亜弓。ふたりはそれぞれ広いプロの世界へと巣立っていく…。

ガラスの仮面~マヤ(白目・光)
「あたらしいTOP絵…こわい絵!」

 【映画初出演】

 マヤの映画初出演は、アイドル田淵エミ主演の 『白い青春譜』。足が不自由な「ただの通行人」役を死にもの狂いで演じるマヤの熱意に、周囲は圧倒される。
 「思い出したわ…あの子よ」 「姫川亜弓と互角にたたかい…一人舞台で一般投票第1位という経歴の持ち主だ」 「甘かった…はずかしいわ」 「アップ…こんなに大きく…名前もないチョイ役なのに」


 端役もいとわず 「あしたへの第一歩、あしたへのレッスン」 と演技に打ち込むマヤの情熱と根性。ひと昔前の定番メッセージではあるが、今の時代だからこそかえって心を打たれた。
 ここまで 「他にとりえがない平凡な子」 ぶりが強調されているが、マヤの演技力は向かうところ敵なし。失格処分、劇団崩壊、ライバルのいやがらせなどの試練に見舞われても、人生やアイデンティティ(つまり演技)の危機にまでは踏み込んでおらず、若年層向けのヒロイン成長記として安心して読める (当時の読者はハラハラだったでしょうが…)。文句なしに面白い。


今週の月影先生・・・『紅天女』権の譲渡を迫る真澄に激昂して昏倒。
             (途中、第4巻の亜弓(劇中劇『灰の城』)以来2つめの「白目」。)
今週の「紫のバラのひと」・・・倒れた月影の入院費負担。


 マヤたち、先に『ジーナ…』を妨害した元劇団員からオンディーヌの陰謀を聞かされ、真澄への怒りを新たに…。その直後の「紫のバラ」。 読者が真澄をひどい人間だと思わないのも、こういうマメさがあってこそ。ほんとうの「紫のバラ」の贈り先は、作中のヒロインではなく読者その人たちなのだろう。



 【商業演劇の世界へ】

 前後して、中学の演劇部 『古城の愛』 での女王役(…地味な端役が続くので読者サービスか…)を経てプロの商業演劇の世界へ。原田菊子ひきいる栄進座 『おんな河』 の子守「たず」役。
 原田の言葉を借りて、マヤが『紅天女』候補であることが明示される。

 一方、スター街道まっしぐらの亜弓は 『王様とこじき (マーク・トウェイン作)』の舞台に主演。体を張った「道化役」や「汚れ役」で新境地を開拓。役作りのために、実際に街頭で物乞いをするほどの凄まじさ。


 亜弓の貴重なショートヘア姿。 マヤに負けじと亜弓の役作りも壮絶を極めていく (「いいえ 負けたくない マヤ…あの子にだけは…!」)。この頃はまだ「あたしには天性の才能がある」 と 「亜弓=天才型、マヤ=努力型」 の図式で語られており、亜弓も(作者も)また、試行錯誤の只中にいるのが分かる。
 …しかし美人は何やっても絵になるなあ。(ブラックデビル!)

 
関連記事
22:55  |  『ガラスの仮面』全巻  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑

*Comment

コメントを投稿する (ログイン不要/コメントは承認後に表示されます)

URL  未記入でもOK
コメント
パスワード  あなたの編集・削除用。適当な文字を。
内緒  管理人だけに表示
 

▲PageTop