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【このシネマ!】 2008.11.02 (Sun)

ラストで落ちた映画ベスト3!

 
 もの悲しい秋。シネマの秋です。
 最初はしれ~っと観ていたのに、最後の最後でズドンと感動させられた映画を選んでみました。(※ぜ~んぶネタバレなのでご注意あれ!)


 ★★ 第3位!『ニュー・シネマ・パラダイス('89伊)』 ★★
 幸か不幸か、いや不幸にも冗長な 「3時間完全版」 を先に観てしまいました。蛇足・余計なシーンが多くて、感動のラスト前にはもうウンザリ・・・。終盤、ヒロインとの再会シーンはいらんでしょ。初恋の成就にこだわる中年オヤジなんて気持ち悪い。・・・で、コンパクトな通常版を見直しました。これはこれで、はしょり過ぎでした・・・。

 ・・・が、ラストのエンニオ・モリコーネ! あんたの音楽は泣けた!

 本作の音楽は、メイン・テーマ曲と軽快な 「トトとアルフレードのテーマ」 が有名ですが、ぼくは第3の名曲 「愛のテーマ」 が一番好き。ゆったりとした序奏から、フル・オーケストラでどーんと盛り上がる職人芸はハフハフものです。
 もちろんあのキスの嵐、あのイタリア人らしい艶笑の美学にもスタンディング・オベーション!
 やってることはエロ本の切り抜きそのまんま!なんだけど、「しょうがねえオヤジだなあ・・・」と笑って懐かしむところに、ふたりだけのかけがえのない絆が伝わってくる。アジア人はもちろんユダヤやアングロサクソンには思いつかない、ラテン系ならではの人生讃歌!

 ・・・当時世界から忘れかけられていたイタリア映画は、この1本で甦りました。世界中の映画への愛を力にして。


 ★★ 第2位!『遙かなる山の呼び声 ('80日)』 ★★
 松竹提供、監督山田洋次に主演高倉健、倍賞千恵子・・・、名作 『幸福の黄色いハンカチ('77)』 の大ヒットを受けて作られた、いわゆる 「2匹目のドジョウ」 ってやつです。
 夫を失った女が暗い過去を背負う男と出会い、次第に惹かれあっていく物語。監督・演者のうまさはさすがですが、絵に描いたようにベタ~な松竹人情劇、少々鼻白みながら観ていました・・・。

 ・・・が、ラストのハナ肇! 泣けた! まさかあんたが出てくるとは!

 去りゆく兄貴分を気づかってのヘタクソな小芝居・・・、そんな男の不器用な友情に泣けに泣けました。対する健さんは、ここで泣くべきかこらえるべきか演技に迷ったそうですが、こらえていたものがドッとあふれる思い・・・あぁ分かります分かります。
 ぼくは 『ハンカチ』 より断然こっち派です。

 ≪名シーン・プレイバック≫
民子 「虻田さんがいろいろと・・・」
虻田 「ああ、あのバカが、いろいろ面倒見てくれてるわけだ。・・・・よかった、ほんとよかった!」



 ★★ 第1位!『逢びき ('45英)』 ★★
 後に 『アラビアのロレンス』 『ドクトル・ジバゴ』 など国際的大作を手がける デヴィッド・リーン監督初期の佳品。
 それぞれ家庭のある男女が恋に落ちる 「不倫もの」 の先駆けですが、ふたりのつつましい愛の振る舞いは、今となっては退屈と映るかもしれません (…でも、その繊細きわまる心理描写は絶品!)。
 むしろ、冒頭いきなり 「ラスト・シーン」 を置いて、ヒロインの回想形式で語らせる構成のうまさや、本作の代名詞となったラフマニノフ 『ピアノ協奏曲第2番』 のロマンティックな旋律のほうが強く印象に残ります・・・。

 ・・・が、ラストの旦那! 落ちた! まさかあんたが出てくるとは!

 誠実な 「よき夫、よき父」 には違いないが、どこか鈍感そうな彼。ただの置き物程度の役と思っていた彼が、妻の苦しみに気づいて言う、
「長い旅をしていたんだね。帰ってきてくれてありがとう・・・」
 嫁の 「浮気」 に気づいた第一声がそれです。普通ならそんなこと言えません。しかしその優しさが、かえって重くずっしりとのしかかりました。深い。これにはズドンとやられました。


 ・・・なお、すべての映画の中で永世不変のNo.1、殿堂入り名ラスト・シーンは、チャップリンの 『街の灯』 ('31米) です。言葉がなくても、目に見えなくても、ただ手の温かみだけですべて分かっちゃうんだねえ! それを見事に映像で表現したチャップリンはやっぱりえらい。不世出の天才です。
 この作品はラスト以外も素晴らしいので、あえて選外としました (…あっ、上の3作だってラスト以外も素晴らしいのよ!)。

 
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