FC2ブログ

【クラシック音楽】 2008.11.15 (Sat)

『展覧会の絵』 めぐり

12754068364c0529f4a585c_import.jpg


 芸術の秋だから…というわけではありませんが、ムソルグスキーの組曲 『展覧会の絵』 を聴きました。
 晴やかで格調高い、冒頭のメロディはおなじみですね。
 もともと持っているCDは、エルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団の盤。1974年。父から譲り受けたひと昔前の定番ですが、いま聴くとさすがに音も色彩感も古くくすんでいる。

 そこで新しいCDを買おうと、いろいろ試聴してみました。
 課題曲は、冒頭の ≪プロムナード≫ とラストの ≪キエフの大門≫。 やっぱりこの2曲なくして 『展覧会の絵』 は語れませんもんね。


♯♯ ショルティ&シカゴ響 ('80)♯♯
 さすがは帝王カラヤンと覇を競った、20世紀後半を代表する巨匠。シャープでスケールの大きな演奏は、近代音楽の緒とされるこの曲にぴったり。シカゴ響が誇る黄金の金管<ブラス>の面目躍如だ。
 ただ、高い緊張感と完成度を保つ反面、人間的なメリハリ・抑揚が足りないのが残念。それでも ≪キエフの大門≫ は圧巻、圧巻。この大曲のベスト演奏。良くも悪くも、アメリカ的な迫力にあふれている。(★★★★★)

 結局これを買いました (写真)。『~5態』 と銘打たれた、ピアノ原曲&4つの編曲バージョンが入って2枚組2900円。ほかの 「4態」 は一度聴けばじゅうぶんだけど、お買い得です。


♯♯ デュトワ&モントリオール響 ('85)♯♯
 華麗なロシアものを得意とするデュトワさん。このCDもアンセルメ版を継ぐ 「定番」 とされ、ぼくも一番期待していたのだが、淡々と音を刻んでいるだけで拍子抜けした。
 全体的にバランスの良いスマートな好録音だが、デュトワさんらしい、もっと高らかにビビッドに輝かせる演奏を聴きたかった。上のショルティ版が良すぎたので厳しめですが、広くおすすめには変わりありません。(★★★★☆)


♯♯ カラヤン&ベルリン・フィル ('66)♯♯
 カラヤン何度目かの録音。
 冒頭からねっとり、もったりとしていて気持ち悪い。自分を立派に見せようとするこの人の悪いクセが鼻につく。これ1枚だけ聴くなら気にならないだろうが、こうして比べてみると、あぁダメだ。
 ピアノ原曲版 (ラザール・ベルマン演奏) も併録。(★★★☆☆)


♯♯ ゲルギエフ&ウィーン・フィル ('00)♯♯
 猛将ゲルギエフのワイルド感と、名門ウィーン・フィルの優雅さが代わりばんこに現れる、良くいえばスリリング、悪くいえば粗略で一体感のない味付け。カレーとクリームの2色パン。(★★★☆☆)


♯♯ トスカニーニ&NBC響 ('53)♯♯
 なんじゃこりゃ~!
 このデジタル精密機械の時代にあっては、笑ってしまうほどレトロで古色蒼然とした演奏。ターミネーターに戦いを挑むピノキオのよう。昔かたぎのガンコ職人が 「樫の木の歯車」 で奮闘する姿は、愛くるしくすら感じます。(★★☆☆☆)


♯♯ アンセルメ&スイス・ロマンド管 ('74)♯♯
 前述したわが家のスタンダード盤。
 長く愛着があるのであまり悪くは言えないが、この小ぢんまりとしたローカル感は、今日のグローバル時代にはちょっと苦しい。ただしそういうスケールより、相性のいいロシア&フランス文化の典雅な融合を楽しむには最高のお手本。ぼくもいつか戻ってこられたら…と思う。(★★★★☆)


 …ほかアバド、メータ、マゼール、ムーティ、シャイーなど現代のビッグ・ネームも乱読ならぬ乱聴。いずれも標準的で、持っていて損はなし。
 また、ピアノ原曲版は巨匠リヒテルあたりが重厚な演奏を聴かせてくれそうですが、ぼくはリヒテルぎらいなのでパス。ポゴレリチホロヴィッツ、新旧鬼才の演奏に期待したいです。



♯♯ エマーソン,レイク&パーマー ('71)♯♯
 最後は、ロック・バンドの≪EL&P≫がシンセサイザーにアレンジした異色作。
 「ギュルン、ギュルルン!」 サウンドが文字どおりプログレッシブで刺激的だった。 『太陽にほえろ!』 のアクション・シーンをもっと激しくした感じ (プログレ・ロックはほとんど知らないもんで、的確な例えが思いつきません…)。
 ライブ録音(…そう、ライブで聴いたら絶対楽しいと思う)。

 
関連記事
00:03  |  クラシック音楽  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑

*Comment

コメントを投稿する (ログイン不要/コメントは承認後に表示されます)

URL  未記入でもOK
コメント
パスワード  あなたの編集・削除用。適当な文字を。
内緒  管理人だけに表示
 

▲PageTop