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    【JAZZ】 2023.01.29 (Sun)

    【JAZZ】 いい人ハンク・モブレーの 『ロール・コール』

    H・モブレー『ロール・コール』
    (1960/61年)

     '50年代 “ハード・バップ” ジャズのサックス奏者、ハンク・モブレー『ロール・コール』。1960-61年。比較的マイナーなアルバムではありますが、共演者は豪華!
     アート・ブレイキー(ドラム)フレディ・ハバード(トランペット)は “ジャズ・メッセンジャーズ(JM)” から。ポール・チェンバース(ベース)ウィントン・ケリー(ピアノ)はマイルス・デイヴィスのバンドから。どちらもモブレー自身が在籍していたこともあっての縁だろう。

     ブレイキーおやっさん怒涛の “ナイアガラ” ドラム!
     ハバードのほとばしるペガサス流星拳!
     スウィング感がたまらなく心地いいケリーのピアニズム!

     ・・・幸か不幸か、みんながみんな、座長モブレーを完全に食っています。彼らの持ち味が存分に発揮された名人芸のバトン。ぼくも、いつも彼らサイドメン目当てで聴いています。
     ほぼ同じメンバーで第一の代表作とされる 『ソウル・ステーション』 より、本作や 『ディッピン』(with リー・モーガン)のように、モブレー作品は共演者の華が光るもののほうが好き。

     実際のところモブレーさんはというと、JM在籍はベニー・ゴルソン(ハードバップ『モーニン』時代)とウェイン・ショーター(60'sモードジャズ時代)、その谷間谷間の起用って感じだったし、黄金期マイルス・バンド在籍時も、あっという間にジョン・コルトレーンに正サックスの座を奪われてしまったし・・・。
     残念ながらテクニックもパンチ力も歌心も、なんだか中途半端という印象の人。でも才能ある仲間たちをのびのびと演らせてあげられる、いい人だったんだろうな。そういう人も世の中には必要なんだな、と思わせてくれます。
     作曲者として、本作をはじめ多くの佳品を残したのはまぎれもない功績。

     
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