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【『ガラスの仮面』全巻】 2019.12.14 (Sat)

ガラスの仮面第16巻≪北島マヤ芸能界失脚≫

 美内すずえ 『ガラスの仮面』 第16巻 ≪華やかな迷路(4)≫

ガラスの仮面~マヤ(白目・光)

 【乙部のりえの陰謀】

 母の死を知り悲嘆にくれるマヤ・・・。母を軟禁していた真澄は罪悪感にかられ (「おれが殺した…!」)、乙部のりえはついにマヤ潰しの牙をむく (「チャンス到来…!」)。
 のりえから母の死の遠因が真澄にあることを知り (「速水真澄に殺されたとよ…!」) 自暴自棄になったマヤ、行きずりの暴走族と夜を明かし、主演舞台 『シャングリラ』 の初日公演をすっぽかしてしまう。
 すべてはのりえの策略どおり。スキャンダルにまみれたマヤはあっという間に仕事を失い、『シャングリラ』 の主役も大河ドラマ 『天の輝き』 の沙都子役も、のりえに奪われてしまう (のりえ 「チャンスとは自分でつくるものよ!!」)。
 北島マヤ、芸能界失脚・・・。


 マヤが母の死を知るシーン。ガラスが割れるような効果線が入っているのだが、ご丁寧に 「ビシッ」 の擬音つき。ひざを落とせば 「ガクン」、役になりきれば 「キリッ」 と、当時の 『花とゆめ』 読者に向けてとても分かりやすく描かれている (つくづく、「がーん」 を発明した 『巨人の星』 的)。また、マヤが暴走族と共にするシーンでは、スカーフで鼻をかまれた男のコミカルな表情。「のめりこみ」 型ではない、ベテラン作家の冷静さが分かる。
 ――物語があまりに急転直下すぎるので、こういう所に目を向けないとツライです・・・。

 本巻中、2回のカラー原稿 (骨壷を抱くマヤと、のりえの快進撃の回)。マヤの不幸に反比例するかのように作品の人気は絶頂に。



 【砕けた仮面】

 マヤ、里美茂サイドから絶交を申し渡される。
 真澄の後ろ盾で舞台 『黄金の実』 の少女マージの役を得るが、共演者や観客の冷ややかな目。「母を犠牲にした」 という心ない観客の一言で、マヤの演技の仮面が砕け散ってしまう。
 「演技できなかった…!」「女優失格…!」「演劇をやめる…?」


 マヤ、里美茂への恋わずらい (13巻) に続き、ふたたび演技ができなくなる! いじめより何より、この「平凡な少女」の最大の武器にしてよりどころあった 「演技」 を失うというのが一番つらい。
 その一方で月影、マヤを冷たく突き放しながら、傍らの青木麗たちに2度もやさしい笑顔。「マヤを信じている」 「あの子に賭けている」 というのは、「心配するな」という 「月影=作者」 から 「麗たち=読者」 へのメッセージでもあるのだろう。
 それにしても月影&マヤ、この師弟は本当にハートがタフだ。この高度成長世代の雑草魂、現代もやしっ子にはとうてい真似できん (コミックス初版は'80年8月と、まさに時代のキワ)。



 【亜弓の怒り】

 乙部のりえの陰謀を知った亜弓、唯一無二のライバル・北島マヤを陥れた 「ひきょうなヒロイン」 への怒り。 (「ゆるせない…!」
 のりえ主演の舞台 『カーミラの肖像』 の脇役を自ら買って出る亜弓。マヤに代わっての復讐劇の幕が開く・・・!


 亜弓、カチューシャで大人っぽく (いつからかは未確認)。
 『ガラかめ』 の代名詞になったキャラクターの 「白目」 描写。前15巻のマヤ母を契機に、本格的な 「白目」 量産体制に! この怒れる亜弓の 「白目」 も超・強烈だ。(そもそもガラかめ初の 「白目」 は第4巻、劇中劇 『灰の城』 での亜弓だった。)
 もっとも嫌う「父の七光り」を使ってまで役を得た亜弓。自分のためではなく人のためというのが彼女らしくてかっこいい。本エピソードは姫川亜弓の高潔なキャラクターが固まり、人気が急上昇するきっかけにもなった。

 
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10:06  |  『ガラスの仮面』全巻  |  コメント(1)  |  EDIT  |  上へ↑

*Comment

■Re: ガラスの仮面第16巻≪北島マヤ芸能界失脚≫

白目懐かしいですw
ガラスの仮面読み始めると止まりませんよね。

私も久しぶりに読みたくなりました⭐️
いんこぷ |  2020.01.14(火) 15:29 |  URL |  【コメント編集】

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