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【『ガラスの仮面』全巻】 2019.09.28 (Sat)

ガラスの仮面第12巻≪マヤ版 『奇跡の人』≫

 美内すずえ 『ガラスの仮面』 第12巻 ≪炎のエチュード(3)≫

ガラスの仮面~マヤ(白目・光)

 【マヤ版『奇跡の人』】

 大喝采のうちに終わった亜弓版ヘレン・ケラーに続き、マヤ主演による 『奇跡の人』 開演。
 サリバン役の姫川歌子をも本気にさせるマヤ迫真の演技。予想もつかない舞台上での格闘劇に惹きつけられる観衆。公演は亜弓派とマヤ派に分かれるほどの大成功を収める。
 歌子、カーテンコールでマヤにキス。これに激しく嫉妬する娘の亜弓 (文庫版第7巻ラスト)。

 マヤと亜弓、そろってアカデミー芸術祭・助演女優賞候補にノミネート。そして授賞式の日…。


 正統派の亜弓版ヘレンに対して、マヤ版は 「けれん、ニッチ(すき間)」 な感があるが、'70年代小劇場ブーム(つかこうへい、野田秀樹、鴻上尚史…)の当時は、独創的で斬新なマヤ版のほうが受けたのかもしれない。本作の若い読者ならなおさらだろう。そのことは次13巻、芸術祭授賞式での亜弓がいみじくも言い当てている (「完璧なヘレン」「新鮮なヘレン」)。

 めずらしい亜弓のチャイナ服姿。御用達の紅茶 「クイーン・メリー」 初登場。(トワイニング社の紅茶葉缶ブランド 「クイーンマリー」 は、ティーバッグ紅茶がもっぱらだった戦後日本では庶民のあこがれだった缶入り茶葉の銘柄。当時の少女マンガではあちこちで「上流家庭の御用達」として用いられてイメージ付けられたそうだ。今はもう製造終了らしいが、コラボキャンペーンで復刻したら喜ばれそう。)



 【番外編・たい焼き対決!】
 (前11巻)亜弓版ヘレンに背を向け、ロビーで「たい焼き」をほおばるマヤ。セーターの羊マークは、雑誌掲載された昭和54年正月がひつじ年だから。たい焼きは速水真澄の生い立ち話(第34巻)にも出てくる。
 そしてマヤ版ヘレンの本巻では、亜弓がロビーでたい焼きを…。前11巻の稽古場での「大福もち」といい、亜弓ぽくないおやつのチョイスが逆にぐっとくる (後の『ふたりの王女』編での自炊サンドイッチはかえってガッカリした。片手鍋ラーメンをすするところを見てみたい…)。

 ふたりが持ち込んだ「たい焼き」は、どちらも大きな紙袋に山盛りの量。見た目で確認できる数はマヤ5個、亜弓7個(うちふたつは両手に!)。ひとつを真澄にふるまったマヤに対し(PM5:55)、亜弓は第2幕が始まってもまだ食べている(PM6:30)。「マヤ早食い説」も考えられるだろうが、公式記録としては亜弓の勝ち!



 ≪今週の「紫のバラのひと」≫
 『奇跡の人』開演前、ロビーに特大の「紫のバラ」の花輪。「あなたを見ています」
 終演後、客席から「紫のバラ」が投げこまれる。


 真澄、マヤをからかったり、芸能界の礼儀を厳しく教え諭した(前11巻)かと思えば、倒れてきたオブジェからマヤをかばったり、悪徳スカウトを追い払ったり、演劇に打ちこむマヤに 「うらやましい」 とつぶやいたり(前11巻)…。マヤ、そんな真澄の二面性にそろそろ戸惑い始める。

 
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