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【『ガラスの仮面』全巻】 2019.08.20 (Tue)

ガラスの仮面第10巻≪『奇跡の人』オーディション≫

 美内すずえ 『ガラスの仮面』 第10巻 ≪炎のエチュード(1)≫
 コミックス表紙はマヤと亜弓。髪をかきあげるマヤが悩ましい~。(どうかしてるぞ、おれともあろ…)

ガラスの仮面10巻

 【別荘での特訓】

 来たるオーディションに向け、『奇跡の人』 ヘレン・ケラーの役作りにはげむ候補者たち。亜弓は養護施設に入り、金谷英美は特別チームを組んで綿密な研究を…。そしてマヤは「紫のバラのひと」の計らいで長野の別荘を貸しきることに。管理人夫婦も驚く壮絶な特訓風景。
 目隠しの生活を続けるマヤの前に、真澄が現れる。あこがれの「紫のバラのひと」に思いの丈をぶつけるマヤと、そっと抱きしめ無言で立ち去る真澄。このときマヤへの恋が芽生え始める。 (「どうかしてるぞ速水真澄。相手は10いくつも年下の少女だぞ。おれともあろう者が…!」


 マヤはもちろん亜弓まで、これまでの「熱血スポ根」描写の集大成のような猛特訓シーンの連続。後にインフレ化していく猛特訓描写は、このあたりが実質的なピークか。
 しかしそこは少女マンガ。マヤ、ついに「紫のバラのひと」と対面! 前巻の「真澄の車中に紫バラ事件」から小出し小出しにされて、女の子読者はもうたまらんだろう。そして、マヤに恋した真澄の定番ゼリフ 「おれともあろうものが!」 初登場! もうたまらん。(なお、「どうかしてるぞ」 「~ともあろうものが」 などのセリフは、真島良や夏江梨子ら『嵐が丘』組にその原型あり。)

 …ストーリーの面白さは加速する反面、絵が不安定に。パーティの女性などは顔と体のバランスが合っていない。一部の巨匠漫画家は顔や瞳だけしか描かないという話だが、本作ではどうか (ハードな雑誌連載、それならそれでもいい。悪いわけではない)



 【オーディション本番】

 オーディション本番。 選ぶ側と選ばれる側、母娘の情を捨てて冷たくすれ違う姫川歌子と亜弓。(記者「芸の上では他人だというのか…」 「なんて母子だ…」

 まずは「ヘレンとしておもちゃで遊ぶ演技」の試験。
金谷・・・「全部のおもちゃをつかって遊ぼうというのか」「退屈させない」「舞台ばえするダイナミックな演技」
亜弓・・・ひたすら爪をはじくだけ。飛んできたボールをまともに顔に受ける。
マヤ・・・いきなり寝る。手に触れた台本を破る。本物のヘレンならおもちゃを知らないはず――
     ――「姫川亜弓といいこの少女といい、たしかに非凡だ…」

 「ヘレンとしての食事」
金谷・・・熱いラーメンも手づかみで。
マヤ・・・においをかいで犬食い。
亜弓・・・カレーライスを吐き出す (「からいと思わなかった」)。

 「母を捜すヘレン」
金谷・・・全身を使ったダイナミックな演技。
亜弓・・・逆さに抱いた人形を用いての巧みな心理表現。 
マヤ・・・(次11巻)実母の面影を重ね合わせた、思わず目を引く表情。


 …ここまで亜弓と金谷が断然リード。自分が作者だったら主人公マヤに勝たせるのか、それともライバル亜弓に勝たせるのか、わくわくしながら次巻に思いをはせた。
 マヤの逆転勝利は、果たして…!?

 
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