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【めざせ東大 !?】 2019.04.27 (Sat)

世界悪妻の日

ソクラテス
「汝自身を知れ」

 きょう4月27日は、古代ギリシャの哲学者ソクラテスが毒を飲んで刑死した日。
 その妻クサンチッペが 「世界三大悪妻」 のひとりとされることから、「悪妻の日」とも呼ばれているそうです。知らなんだ。


 ≪クサンチッペ≫
 クサンチッペは大哲学者の夫をガミガミと怒鳴り散らし、こっぴどく扱ったとされていますが実像は不明。ほとんど後世の創作にすぎません。
 それよりろくに働きもせず(ソクラテスの家業は石工だったらしい)、思索に明け暮れた夫を苦々しく思う妻の態度は当然。けっきょくソクラテスはあちこちで「俺もバカだがお前もバカだ、お前たちもだ。俺は自分がバカだと知ってるだけまだましだ(「無知の知」)」とか言い出して、敵を作りまくった末に毒を飲んで死ぬ羽目になりました。
 生前かたちとして業を残さなかったソクラテスが偉人として歴史に名を刻んだのも、後年弟子のプラトンたちのまとめた著作群があってこそ。それよりふつうの女性、ふつうの奥さんでいたかったであろうクサンチッペの厄難は推して量るべし、です。



 ≪コンスタンツェ・モーツァルト≫
 天才音楽家モーツァルトの妻コンスタンツェも「世界三大悪妻」のひとり。
 夫の死後、共同墓地に埋葬して遺骸を分からなくするわ、自筆の楽譜は売り飛ばすわ、デスマスクは落として割ってしまうわと、確かにいい加減な人ではあったようです。遊び好き、男好きとされ別の男性と再婚したことも、古い時代には攻撃の材料になりました。

 ・・・が、映画『アマデウス』でも有名になったように、ダンナのほうも・・・ダンナのほうこそ経済観念のない相当な遊び人だった。35年の太く短い生涯で、家族のための遺産なんかほとんどありはしなかった。
 彼女に言わせれば、こっちは生きてかなきゃいけないんだから、遺骸だ遺品なんかに構ってられない。後々になって天才・楽聖とか言うけれど、ウィーン人はさっさと夫を見限ったくせに、ってところでしょうか。
 まあ結局は好き合ってくっついた若い者どうし、どっちもどっちの「バカップル」ってやつだったんでしょう。たまたまダンナがとんでもなさすぎる天才だった悲劇。

 映画ではカネにうるさい守銭奴のように描かれていましたが、それは逆じゃないかな。



 ≪ソフィア・トルスタヤ≫
 「世界三大悪妻」最後はロシアの大文豪トルストイの妻ソフィア。彼女も気の毒と言うほかありません。(なおロシアでは「~タヤ」のように苗字も女性形に変わる。)
 なにせ、ロシア革命への機運が芽生える中、博愛主義を標榜したトルストイは、自分が築き上げた財産や著作権などをすべて!放棄し、国に寄贈すると言いだしたのです。
 奥さんにすれば寝耳に水。ただでさえ10人以上の子供を抱えているのに、これからの生活たまったもんじゃない。大ゲンカの末にトルストイは家を追い出されてしまったことから、ソフィアは「悪妻」の汚名を着ることになりました。
 が、これだって普通の奥さんの感覚からしたら至極まっとうな態度。当然受け取れるべきものをみすみす手放すなんて、そりゃ誰だって怒るよ。

 前にNHK教育で、男女俳優の朗読という形式でこの夫妻のやりとりを描いた番組をやっていました。ぼくはそれで知ったのですが、これがとても面白かった。またいつか再放送してくれないかな。


 偉人・天才と呼ばれる人の偉業は、もちろん人並み外れた才能あってこそなのは間違いないのですが、その素顔の言動もネジが外れたところが多かった。それに黙って添い遂げよという世の「美徳」に逆らった悪妻たちは、男社会や信奉者から見た勝手な解釈でしかないのもまた、言うまでもありません。
 夫が偉人だろうが天才だろうが、彼女には彼女個人の人生があるのだから。

 「中国三大悪妻」とされる漢の呂后・唐の武則天・清の西太后も弁護したいところが山とあるので(西太后だけは嫌い)、また機会があれば・・・。

 
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