【このアート!】 2015.09.16 (Wed)
ブリューゲルのおしり星人

「ブリブリブリブリ」 「コラ~、しんのすけ~!」
きっかけはこの絵でした。
地獄行きも物とせず突進する 『悪女フリート』。その足もとにいる、口・・・いやお尻にスプーンをくわえた化けもの。
はじめは「変な絵だなー」と思ったくらいでしたが、探せば出てくるお尻、お尻、お尻・・・
16世紀オランダの大画家ピーテル・ブリューゲル(父)は、おしりが大好きです。
元祖 「ケツだけ星人」。(クレヨンしんちゃん)
地獄の入口で待ち受ける、「貪欲」を象徴する化け物だそう。ほかの大衆向け銅版画などにもたくさん登場します。

「まま~、おむつかえて~」
連作銅版画 『七つの大罪』 より 「好色」。
つっこみ所ありすぎ。ちんこ切んな~!
ひと世代前の怪 ? 画家、ヒエロニムス・ボス作品の模倣・影響だと言われています。
そんな大ブリューゲルは、ふつうのおしりも大好き。
『ネーデルランドの諺』 では、なかよくトイレですっぽんぽん。あちらのことわざで 「類は友を呼ぶ」 「くされ縁」 を意味しているんだとか。

のんきなお尻と、男の冷たい視線の並びがシュール。ちょっと漫☆画太郎がはいってる。
そしてブリューゲル畢生の大作 『バベルの塔』。ブリューゲルといえば一も二もなく 『バベルの塔』。
しかし塔なんかどうでもいい、ここにもお尻がいた。ニムロデ王にひざまづく工夫たちのはるか遠景に、お尻を出している人が!

しかもうんこをしています。
こっち向くなー。もっと陰でやれー。
おばあさんは川で洗たくを、おじいさんも川でうん・・・
・・・世にもおぞましい桃太郎。こういうのがいるからペストが流行るんだよ。
「農民画家」と呼ばれたブリューゲルらしい、いち早くキリスト教会の呪縛から解放された市民国家オランダらしい、ごくごく人間的な営みへのまなざし。
上からの押しつけではない、ごくあたりまえに生きることへの素朴なからかいや愛情が、ブリューゲルの魅力です。
「Google Cultural Institute」 というサイトで、大きく鮮明な全体像が見られます。(勝手に画像を拝借してごめんなさい。)
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ラマラマ子 |
2015.09.20(日) 19:07 | URL |
【コメント編集】
足跡ありがとうございました♪
面白くてついついコメントです(笑)
バベルの塔(笑)
思わずニヤッとです。
また遊びに来ます~!
面白くてついついコメントです(笑)
バベルの塔(笑)
思わずニヤッとです。
また遊びに来ます~!
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この名画へのツッコミ、面白すぎます!!
嫌なこと、一瞬忘れました!!