【 NBA】 2015.04.19 (Sun)
NBAプレイオフ2015、はじまる!
米バスケNBAは公式戦を終え、いよいよ今季の王者を決めるプレーオフ・トーナメントへ!
注目はやっぱり、今季も激戦のウェスタン・カンファレンス。10ゲーム差以上をつけて全体首位独走のゴールデンステート・ウォリアーズ(リンクは前の記事へ)はもちろん、ぜんぶが優勝できそうな強豪ばかり。
ロケッツ、クリッパーズ、グリズリーズ、スパーズがわずか1ゲーム差の中でしのぎを削り、同率のペリカンズとサンダーは直接対決の差で明暗が分かれるという、最後の最後まで目が離せない大混戦に。
・・・それぞれ簡単にまとめました。

≪2位:ヒューストン・ロケッツ≫
大黒柱D・ハワードが故障がちだが、エースのJ・ハーデンが大爆発、得点王とMVP争いを盛り上げた。(得点王はR・ウェストブルック。年間MVPはたぶんS・カリー。)
ただし個性的な選手、派手な攻撃は見ていて楽しいが、相変わらず失策<ターンオーバー>などアラが目立ち、この研究・対策しつくされるプレイオフで大事を成し遂げそうな気がしない。実際この終盤戦には、苦手なフリースローをわざと打たせられる 「ハック・ア・シャック」 作戦をあちこちから受けていた。
終盤の好調はこの大舞台でも通用するか。ヒザ重傷で一時は後半戦絶望と言われていた若手司令塔P・ビバリーが、何とか復帰できるかにもかかっている。(vs.7位マーベリックス)
≪3位:ロサンジェルス・クリッパーズ≫
昨オフ、人種差別発言の前オーナーを追放し、元マイクロソフトCEOのバルマー氏に経営権が移って心機一転。
シーズン中こそ激戦区ウェストでは目立たなかったが、穴のない豊富な戦力は昨季のままそっくり温存。終盤一気に追い上げて3位シードまで上りつめた。(司令塔C・ポールはアシスト王、野獣D・ジョーダンはリバウンド王。ともに2年連続。)
スパーズ同様、オトナのチームとしての成熟が感じられる。そろそろ優勝候補の「本命」と呼んでもいいのではないか。もっとも穴がなさすぎて、個々が死ぬ気で戦う必要に迫られないのが頼りなく見える点ではある。(vs.6位スパーズ。1回戦からもったいない潰しあい!)
≪4位:ポートランド・トレイルブレイザーズ≫
事実上、不動の先発5人だけで戦うブレザーズ。その一角W・マシューズのアキレス腱断裂はあまりに痛すぎる。ベンチ陣の補強にと獲ったA・アフラロが穴を埋めてはいるが、これで薄い選手層は元の薄さに戻ったわけで、今季もやっぱり後半戦に失速。
小地区<ディビジョン>首位なので規定によりウェスト4位以内は早くに決めたが、実際の勝率は「6位」。プレイオフでのホームコート優先権は対戦相手のグリズリーズに譲っている。
≪5位:メンフィス・グリズリーズ≫
リーグ1、2を誇る肉弾ディフェンスに加え、今季は攻撃力の向上が見られた。といっても他と比べればまったく平凡なもの(得点力は全30チームの真ん中くらい)だが、以前はワースト5の拙攻だったのだから大きな進歩だ。
ただ、地方小球団の宿命で選手層には限りがあり、シーズン終盤はすっかり息切れ。ずっと守ってきたウェスト2位から、最後の最後に5位まで転落。プレイオフでは手堅い守備が重要視されるので、みな彼らと当たりたくはない「隠れたジョーカー」ではあるが、彼ら自身のスタミナはどれだけ残っているか。(vs.4位ブレイザーズ。ここよりは層は厚い。)
≪6位:サンアントニオ・スパーズ≫
百戦錬磨の現王者スパーズ、そのシーズン戦略は見事としか言いようがない。高齢のベテランや故障者を無理させないよう 巧みにやりくりしながら、中堅どころの順位をしっかりキープ。そう、彼らにとってはプレイオフからが本番。ようやく「肩慣らし」とばかりに、公式戦最後を11連勝でしめくくる抜け目のなさ。
ベンチから誰が出ても力が落ちない、完璧に浸透・共有されたオトナのチームプレイに今季もほれぼれ。
ただ、過去5度の優勝には「連覇」がないそうだが、確かに大人チームなだけにガツガツした貪欲さに欠けるのが仇となるかも。今季も最後は西2位まで上がったのに、わずか1ゲーム差ながら決めきれなかった。(vs.3位クリッパーズ)
≪7位:ダラス・マーベリックス≫
名物オーナー、M・キューバン氏の成金ショッピングが再燃。
シーズン前、出戻りのT・チャンドラーと好シューターのC・パーソンズはとてもいい買い物だったが、シーズン途中のR・ロンドとA・スタウダマイヤー買いは明らかに調子に乗りすぎ。スターばかりでは選手起用にも柔軟性を欠き、「西の7強」から一歩後退してしまった。(ロンドがR・カーライル監督と口論して、出場停止を食らう一幕も。)
ロンド、M・エリス(SGとして第1得点源に)、JJ・ブレア、D・ハリス、R・フェルトン――、先発級のPG司令塔を5人もそろえて何がしたいの?
お家芸の超攻撃力はさすがだが守備がザル。プレイオフ出場組では最悪の失点3ケタ。(vs.2位ロケッツ。ここなら勝てるかもしれない。)
≪8位:ニューオリンズ・ペリカンズ≫
「ホーネッツ」 から 「ペリカンズ」 に改称して初めてのプレイオフ進出。
一本まゆ毛のアンソニー・デイヴィスがリーグを代表するエースに成長(初のブロック王ほか各部門で上位に)。T・エヴァンス、J・ホリデー、E・ゴードンそしてM・ウィリアムズ監督も含めて経験の浅い若手ばかりなので、土壇場で勝ちきれないもどかしさもあったが、最終戦でキップをもぎ取った。
今プレイオフは結果うんぬんより、失うもののない若さと元気で顔を売ってほしい。そして来季こそ経験豊富な兄貴分の補強を。(vs.1位ウォーリアーズ)
・・・ヒューストン、メンフィス、サンアントニオ、ダラスそして彼らと、これで「サウスウェスト・ディビジョン」からは5チームすべてが進出を決めたわけで、いかに激戦・高レベルかがうかがえる。
【続き・・・】

≪9位:オクラホマシティ・サンダー≫
8位ペリカンズと同率で並びながら、直接対決で負け越していたため脱落。
故障続きの大エースK・デュラントは、中盤の1/3しか出られず悔しい1年に。守備の要S・イバカも終盤に欠場。
ひとり残されたR・ウェストブルックが「トリプルダブル」連発で初の得点王に輝く。たしかに リーグ後半戦の主役は彼だったが、その孤軍奮闘は痛々しいほど。彼しかいないのだからチームは負けるべくして負けたようなものだ。(無為無策のS・ブルックスに2月の監督賞? ウェストブルック復活のおかげだよ!)
後半戦、トルコ人センターのE・カンター獲得がせめてもの光明。第2の得点源としてダブルダブル連発は立派。
・・・1回戦はそれぞれ似た者同士対決って感じ。潰しあうのがもったいない。
次は2~3回戦あたりでお会いしましょう! 首位ウォリアーズや、今季も低レベルなイーストはその時にでも。
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