【欧州&世界映画】 2015.02.07 (Sat)
甘ぁい『ロシュフォールの恋人たち』(だけどほろ苦い)

1966年のフランス映画 『ロシュフォールの恋人たち』!
こんなにもピンクと黄色と白が似合う、お菓子のように甘ぁい恋のミュージカル。
何といっても、仏米からのキャストが超豪華!
アメリカからは、『ウェストサイド物語('61)』で当時人気絶頂のジョージ・チャキリスと、御大ジーン・ケリー先生! (『ウェストサイド』からモロ影響の、街中での規律正しい群舞。せまいカフェの中で踊らされたチャキリスはなんだか気の毒だった。場面構成をしっかり計算して作りこむ米ハリウッドと、おしゃれで感覚的なフランス映画の違いがよく出ていた。)
一方のフランス代表、ベッカムふうの二枚目水兵はジャック・ペラン。今回初めて気がついた、『ニュー・シネマ・パラダイス』の大人時代トトだ! こんなにイケメンだったのか。
そして主役はカトリーヌ・ドヌーヴとその実姉フランソワーズ・ドルレアック。当時20代前半だそうだけど、ふたりとも老け顔なのがウ~ンなとこ。(セリフのないウェイトレスの女の子のほうがタイプ。)
お姉さんはこの撮影直後に交通事故で亡くなられたそうです。ドヌーヴは30~40過ぎたらまたぐっとたまらなくなるので、ふたり一緒に見てみたかった。
そんな彼女たちの、'60年代王道のボックス・ワンピース。胸元のカットがさすがおしゃれ。顔立ちに華があるから大きな帽子も似合う。このファッションがほんとすてきだったなあ!
制作は名伯楽マグ・ボダール、監督・脚本ジャック・ドゥミ、音楽ミシェル・ルグラン、美術ベルナール・エヴァン・・・、かのフランス・ミュージカルの名作 『シェルブールの雨傘('64)』で名を成した黄金チーム。
ミシェル・ルグランのジャジーなダンス・ナンバーはどれも粒より・充実していて、彼の生涯最高の仕事じゃないだろうか。日本では 『シェルブール』 ほど知名度がないのが不思議。
冒頭の群舞曲はテレビCMで使われて有名ですね。
姉妹の歌「♪ミファソラ~ミレ」も耳なじみ。
G・ケリー(声は吹き替え?)の、古い面影を追いかけるメランコリックな旋律にもうっとり。
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フランス西海岸の町ロシュフォールは、時代に取り残された古い軍港だとか。 『シェルブール』 もまさにそうだったけど、フランス人にすれば、そういうさびれゆく町にファンタジーを託したことに無常のノスタルジーをおぼえるのだと思う。
お菓子のように甘ぁいだけではない、「明るい町おこし映画」の裏に見え隠れする必死さ、わびしさ。今も昔も、本当のこの街に映画のような恋はどれくらいあっただろう?
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