【ヒッチコック全作品】 2012.11.01 (Thu)
『第十七番 (1932英)』

≪感想≫
乗らないスリラー企画を押し付けられたヒッチは、いっそギャグ映画にして茶化そうとしたらしいが、どっちつかずの中途半端な作品になってしまった。ややこしい人物設定には何かの含みがあるのだろうが、まったく伝わっていない*。 失敗作の失敗にもいろいろあるが、これはそもそもの出来がめちゃくちゃ。
ただクライマックスは、ヒッチが好きな列車を舞台にしたチェイスが展開。このミニチュア撮影がたいした迫力で、まったくオモチャに感じさせないのには驚いた。円谷ミニチュアしか知らないぼくは井の中の蛙だった。
(*実際含みがあるが、本人しか分からないつまらないダジャレがらみ。-―冒険映画のヒロインは 「おバカ(dumb)」 と決まっているから、本ヒロインは 「だんまり(dumb)」 にしよう―- みたいな。)
A・ヒッチコック監督第15作 『第十七番 (1932英)』 (別題 『十七番地』)
出演/レオン・M・ライオン (ベン)
ジョン・スチュワート (フォーダイス)
アン・グレイ (アクロイド嬢)
ドナルド・カルスロップ (宝石泥棒)
アン・カーソン (泥棒一味の女)
≪あらすじ≫
17番地の空き家に怪しい影を見つけたフォーダイスは、ベンという宿無しの男と出会う。ふたりは、そこに集まってきた宝石泥棒の一味を捕らえようと奮闘する。
≪解説≫
当時人気の喜劇俳優を主役にした冒険サスペンス。
空き家にうごめく影は、当時の最先端 「ドイツ表現主義」 の影響とされている。
ビジネスライクなBIP社の水が合わず、低迷を続けるヒッチ。本作のあと『キャンバー卿の夫人たち』という作品のプロデュースを担当したが、それで同社との契約も終わり、しばらく不遇をかこつことになる。
≪ヒッチはここだ!≫
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『NUMBER SEVENTEEN』
監督・脚本/アルフレッド・ヒッチコック
脚本/マルマ・レヴィル、ロドニー・アックランド
原作/J・ジェファーソン・ファージョン
撮影/ジャック・コックス
音楽/A・ハリス (ファーストネームの表記なし)
製作/ジョン・マックスウェル
ブリティッシュ・インターナショナル・ピクチャーズ社 64分
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