【 NBA】 2012.03.15 (Thu)
NBA2011-12、前半戦

労使紛争のもつれで82⇒66試合に短縮された今季のNBA。 ロックアウト(練習施設封鎖)と過密日程で、選手たちには莫大な年俸と引き換えにハードな試練が課せられました。
そんな変則2011-12シーズン、前半戦の注目チームを簡単にメモしておきます。
≪東西の首位:サンダー、ブルズ、そしてヒート≫
D・ローズ率いるブルズとK・デュラント率いるサンダーが、それぞれ東西の首位。 そこへ 「新ビッグ3」 のヒートが割って入る。
リーグの新しい顔、若いサンダーとブルズは脇役陣も充実し、じつに頼もしい戦いぶり。 あとはエースがもしもの時にどれだけできるか、経験が問われるプレイオフでどこまでできるか。今季の優勝はまだ早いだろうが、古巣を見捨てたヒートのレブロンが大キライだからガンバレ!
≪大躍進:クリッパーズ、ペイサーズ、76ers≫
まさか?の大躍進がこの3チーム。いずれもプレイオフ上位シード(4位)圏内。
クリッパーズはC・ポールとC・ビラップスの2大司令塔が加わり、昨季の新人王B・グリフィンをサポート、今季最大の台風の目に。アキレス腱断裂ビラップスの後半戦絶望が痛い。
ペイサーズ(D・グレンジャー、R・ヒバート、D・ウェスト…)とシクサーズ(イグドラ、E・ブラント…)は、小粒ながら適材適所の駒をそろえた 「全員バスケ」 が魅力。メンバー不動なことも過酷な変則シーズンに上手く対応できた要因だ。 それでもまさか勝率6割台まで伸びるとは!
・・・ほかグリズリーズ(R・ゲイ、ガソール弟、ランドルフ…)やウルヴス(K・ラブ、新人ルビオ)、ナゲッツ(ガリナリ、T・ローソン…)なども、飛びぬけたスターに頼らない玄人好みのチーム作りだから好き。 いずれも激戦ウェストのプレイオフ最終枠争い。
≪元王者組:マーベリックス、スパーズ、レイカーズ、セルティックス≫
前年王者マーベリックスは、いつものようにオフのメンバー変動が激しかったが、金にあかせた豪華編成なのでさすがに大崩れはしない。ただ 「漁夫の利」 優勝っぽかったイメージは変わらず、連覇なるかは他チーム次第だ。
老雄スパーズは毎年恒例 「魔のロード(本拠地でロデオ大会が開かれるため)」 を連勝で乗り越え、貫禄の上位キープ。ベテランのダンカンや満身創痍のジノビリを温存しつつ、若く堅実な駒でやりくりするポポビッチ采配に抜かりはない。百戦錬磨の彼らのこと、いちいち順位に一喜一憂はしていないだろう。昨季のように肝心のプレイオフで故障者続出…だけを避けたい。
レイカーズは大物獲りに備えて放出したL・オドム(⇒マヴス)の穴が大きく、中位に埋もれる。孤軍奮闘コービーが得点ランク首位につけるのは、むしろ悪い流れのパターンだ。敵地で大きく負け越し。バイナムが初オールスター初先発にふさわしい風格だが、ケガ持ちなのに酷使しすぎ。(・・・なお、コービーはオールスターで鼻骨を骨折ながらも、M・ジョーダンを抜いてオールスター得点新記録達成。)
セルティックスは 「旧ビッグ3」 の契約が切れる最後のシーズン。なのに勝率5割前後と、プレイオフ進出ギリギリの線。
≪ルーキーたち≫
今季は小粒なルーキー勢では、ドラフト1位PGカイリー・アーヴィングがどん底キャブスの救世主に (新人オールスターMVP)。ほかキングスの2巡目PGアイザイア・トーマス――”バッドボーイズ”ビストンズ初優勝の1989年に生まれた――など、往年の大選手みたいな名前が並ぶ。 縁はないらしい。
スペインの神童リッキー・ルビオ(ウルブス)は、トリッキーなパスワークで会場を沸かせている。(その後、靱帯損傷で今季絶望。無念!)
しかし何と言っても最大の話題は、下部リーグからチャンスをつかんだ初の台湾系ジェレミー・リン(ニックス)だ。荒削りながらも果敢なドライブで得点&アシストを量産、期待はずれのアマレ&カーメロに代わって一躍N.Y.のアイドルに。
・・・カネにあかせて露骨にスターをかき集めるヒート~マヴス~ニックスより、金の卵をじっくり育て、適材適所のチーム作りにいそしんだ球団が注目されるのはうれしい限り。 NHKもこれを見習って、少しはまともな実況アナウンサーを育ててほしいものです。上野に宮田・・・、ボキャブラリーが貧困すぎる。
【続き・・・】
≪3/15トレード最終日の主な選手移籍≫
D・フィッシャー(レイカーズ⇒(いろいろあって)⇒サンダー)
※レイカーズは世代交代と年俸削減のため苦渋の決断。 果たして無名の新司令塔
R・セッションズが奮闘、いいカンフル剤に。
初優勝を狙う西首位サンダーは、優勝経験豊富な兄貴分の加入がうれしい。
ネネ(ナゲッツ⇒ウィザーズ)
※「ケガを抱えた高給取り」なんだろうが、ナゲッツのインサイド陣は大丈夫?
R・ジェファーソン(スパーズ) ⇔ S・ジャクソン(ウォリアーズ)
※力量は互角。チームとの相性の問題。
M・エリス(ウォリアーズ) ⇔ A・ボーガット(バックス)
※バックスは若い点取り屋エリスを獲得。プレイオフ最終枠に向けて絶好の起爆剤。
L・バルボーサ (ラプターズ⇒ペイサーズ)
※2ケタ得点を取れる名シックスマンPG。大躍進ペイサーズはさらに選手層が厚く。
・・・ほか有力チームでは、プレイオフ最終枠を争うロケッツ(⇒Mキャンビー他加入)とブレイザーズ(Gウォーレス、Mキャンビー⇔Mオクール他。マクミラン監督とGオデンを解雇)に大きな変動。
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