【 実録!ことわざ辞典】 2012.02.26 (Sun)
良薬は口に苦し 【りょうやくは くちににがし】
良薬は口に苦し 【りょうやくは くちににがし】
本当に体に効く薬が苦い味であるように、自分のためを思ってくれる忠告はきびしく耳が痛いものだ、というおしえ。 『韓非子』 『史記・留侯世家』 ほか。
3月だというのに、今年の花粉症はだいぶ軽いみたい。
薬を飲まなくても平気です。
周りからはそろそろ飲んだほうがいいと言われていたのですが、
薬はめんどくさいし、のどが渇いたりと副作用がイヤ。
で、今日まで放っておいたら、ついにその時が来てしまいました。
かっこいいバーでかっこよくジンを傾けていたら、鼻水がてろーん。
アダルトな夜の、ビターな隠し味。
自称ジョニー・デップが台無しです。
素直に飲んどきゃよかった・・・。
今から薬を飲みはじめても、効果が出だすのは数日後。
それまで鼻水ジョニーだなんて、世界のファンが許しません。
しかたなく路線変更。 赤塚まんがをめざすことにします。

赤塚不二夫 『天才バカボン』 バカ田大学
【続き・・・】
≪良薬口に苦し≫
紀元前3世紀の中国秦王朝。 始皇帝以来の圧政に立ちあがった反乱軍は、たちまち秦の都を制圧した。これを率いた将軍のひとり劉邦(りゅうほう)は、宮殿の財宝や美女に目がくらみ、欲望のままに略奪しようとする。
そのとき名参謀として知られた張良(ちょうりょう)が、口を酸っぱくしていさめたのがこの言葉。(「忠言耳に逆らえど行いに利あり、毒薬口に苦けれど病に利あり」)
劉邦はしぶしぶながらも財宝に封印をし、秦政府の厳しすぎる悪法をすべて廃止することで天下の支持を獲得した。 (『史記・留侯世家』)
・・・農民出身の劉邦はがさつで学はなく、戦も下手くそだったが、部下の 「口に苦い」 忠告を素直に聞き入れ、彼らを伸び伸びと働かせる度量の広さは、古今の名君と比べても群を抜くものがあった。
彼の下にはいずれも歴史に名を残す有能な人材が集まり、やがて劉邦は天下を統一して皇帝に即位。 「漢の高祖」 として漢王朝400年の礎を築きあげ、その名は 「漢字」「漢民族」 など中国全体を表す代名詞にまでなる。
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