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【欧州&世界映画】 2009.09.05 (Sat)

ぼくの好きなラッセ・ハルストレム

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 忠犬ハチ公がハリウッドで映画化されたそうですが、監督はラッセ・ハルストレムだとつい先日知りました。
 ずいぶんご無沙汰してましたが、お元気だったでしょうか。


 彼を初めて知ったのは、やはり出世作 『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』 ('85スウェーデン)。
 スウェーデン郊外の村。 家庭に恵まれず育ち、「ぼくの人生は犬よりはまし」 とうそぶく男の子。 思春期前の多感な心の揺れを、すがすがしくも痛切に綴り、世界的名声を獲得しました。
 何といっても相手役、男まさりの女の子の、ちいさな胸のふくらみが清らかで美しかった。(そのぶんラストのスカート姿が平凡)
 手持ちのものはビデオなので、いつかDVD級のきれいな映像で見直してみたい逸品です。

 つづく 『やかまし村の子どもたち』 ('86)も、かわいい子供たちが主役。その元気いっぱい田舎暮らしを、淡々とほのぼのと追いかけたドキュメンタリーふうの小品。透明感あふれる北欧の自然美が見事でした。
 ただし日本語字幕が相変わらずセンスなし。1歳児のセリフに漢字使うなよ。


 そしてこれらの実績が認められ、いよいよハリウッドへ。
 レオナルド・ディカプリオを発掘した『ギルバート・グレイプ』 ('93)と、トビー・マグワイアを羽ばたかせた 『サイダーハウス・ルール』 ('99)は、いずれも現代ハリウッドを代表する青春・人生映画の秀作になりました。 
 ――それにしても、この頃のレオとトビーは本当に良かった! 飾りのない素顔の少年像を表現しきった驚くべき才能。その後ふたりとも、娯楽ヒーローづいてしまったのがちょっと残念ですが――。ともあれハレストレム作品は魅力的なキャラクター、若くみずみずしい俳優たちの宝庫です。

 そんな中でも、ぼくが一番好きなのは '00年の 『ショコラ』
 古いしきたりに縛られたフランスの田舎村を、甘いチョコレートの魔法で解きほぐしていく大人のおとぎ話。まさにおとぎ話のように甘く、それでいて少しほろ苦い物語の運び。
 やがて広がる、さわやかで心地よい後味はハルストレムの真骨頂です。


 しかし、このあたりが彼の頂点だったか。
 一躍 「スターが一番出たがる映画監督」 と呼ばれるようになり、次作 『シッピング・ニュース』 ('01米)では名優をそろえるも、凡作に終わってしまった。
 そして最新作のハチ公。残念ながらあんまり見たいと思わないけど、いい作品であってほしい。 なんならハリウッドなんかさっさと見限って、また昔のようにスウェーデンに戻って佳品を撮り続けてもらいたいです。

 
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