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【京都・奈良&和ふう】 2011.08.08 (Mon)

文楽~越路大夫と住大夫

                             2011年9月公演


 人形浄瑠璃≪文楽≫を生で観劇したのはまだ数度だけですが、楽しみにしていた夏の大阪公演には行けませんでした。
 お目当てだったのはもちろん、文楽界の最長老にして、現代最高の大夫・竹本住大夫さん。

 住大夫さんの、今にも燃えだしそうな激情型の語りは、他に比ぶものなき一世一代の芸。 「あの7世・住大夫と時代を共にした」 という経験は、いずれ一生の自慢になることでしょう。 だから1度でも多く、この目にこの耳に焼きつけておきたいのです。

 9月にはまた東京公演に来ていただけるそうなので、予約しておこうかと考えているところ。
 そんな、すっかり 「文楽モード」 になったアタマを鎮めるべく、前に録画していたビデオを見ました。


                        ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 『艶容女舞衣・酒屋の段』
 旅役者の女と駆け落ちした夫・・・。残された妻や家族の悲しみを描く。

 義太夫・竹本越路大夫に人形遣い・吉田玉男・・・、これでもかな 「人間国宝」 ずらりそろい踏み。 あんな最小限の所作と息で、あれだけ細やかで深い人間の情念が伝わる至芸に驚嘆しきり。1970年。

 越路大夫は端正なたたずまいながらも、血に飢えた切っ先のようにズパッと懐に突き刺さる、静かなる迫力。顔色変えずドスをきかせるその凄<スゴ>みに思わずゾっとした。
 戦後の文楽界にこの人ありの第一人者。


 ・・・以前NHKの取材で見た、住大夫さんが兄弟子格の越路大夫さんに教えを請う場面を思い出す。 当時すでに 「人間国宝」 でありながら、まだ頭を垂れて人に学ぶ姿勢を忘れていない住大夫さん!
 「義太夫の修行は一生では足りなかった」 ・・・雲の上の両巨星の恭謹さ、そして芸道の奥深さに、ぼくは気を失いそうになるくらい感銘を受けた。
 (大っぴらには言えないけどその場面がYouTubeにあったので、「越路大夫 住大夫」で検索してね。)



 ・・・さてこのビデオ。 40年前の公演なので、人形の玉男さんもさすがにお若い。
 ヒロインのお園ではなく、主人公の父・半兵衛役。ぼくはよく知らないのだけれど、あの ! 玉男さんの上にも上がいたということだ。
 ぼくはこの玉男さんが亡くなられての追善公演で、はじめて生の文楽に触れた(2006年)。


                        ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


 ところで最近、NHK教育から舞台中継の番組がなくなったそうだが、なぜ? 曲学阿世のしょうもない番組つくるより安上がりだと思うのだが・・・??
 NHKはあの良質の時間を返してほしい。
 
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