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【ヒッチコック米時代】 2011.08.22 (Mon)

『フレンジー (1971英米)』

(ヒッチコック全作品) 
『フレンジー』

 ≪感想≫
 暗くて艶っ気のないロンドンの雰囲気。役者も地味で、ハリウッドや 「クール・ビューティ」 の華やかさなど過ぎし日の夢・・・。時代の流れを感じさせます。 ふくよかな油絵のような 『泥棒成金('55)』 なんかの頃がよかったなあ。
 また、短気--frenzy--で自堕落な主人公に感情移入できないうえ、ただ逃げ回るだけで真犯人との対決もないので、焦点がぼやける。あの不愉快きわまりない暴行・殺害シーンのあとは、どんな冒険があったのかほとんど印象に残らなかった。
 警視の妻のゲテモノ料理もふくめて、出てくる食べ物が全部まずそうなのも印象が悪い。(★☆☆)



 A・ヒッチコック監督第52作 『フレンジー (1971英米)』

 出演/ジョン・フィンチ (リチャード・ブレイニー)
     バリー・フォスター (ボブ・ラスク)
     バーバラ・リー・ハント (ブレンダ)
     アンナ・マッセイ (バーバラ)

 ≪あらすじ≫
 ロンドンの町を騒がせる連続ネクタイ殺人事件。殺された女は乱暴された末、ネクタイで首を絞められていた。バーテンを失業したブレイニーは前妻ブレンダを頼ってオフィスを訪ねるが、そこから彼の運命が狂い始める。

 ≪見どころ・裏話≫
 前3作で失敗したヒッチが汚名返上したスマッシュ・ヒット作。 『山羊座のもとに』以来20数年ぶりに母国イギリスで撮影。
 この頃から欧州フランスの若手作家を中心にヒッチコック再評価の機運が高まり、「通俗的な娯楽作家」 から 「映像の神様・芸術家」 として崇拝されはじめる。カンヌ映画祭では特別招待作として、満場の拍手をもって迎えられた。同'71年に仏レジオン・ド=ヌール勲章。('68年には米アカデミー特別賞「アーヴィン・サルバーグ賞」を受けている。)

 ≪ヒッチはここだ!≫
 冒頭、街頭演説の聴衆の中に黒いハットとスーツで。ひとりだけ拍手しない。(2カット)
 はじめは 「テムズ川に浮かぶ水死体役」 なんてアイディアも出たが、寒い時期に歳も歳だし、ということでボツになった。



 『FRENZY』

 監督・製作/アルフレッド・ヒッチコック
     脚本/アンソニー・シェファー
     原作/アーサー・ラ=バーン
     撮影/ギル・テイラー
     音楽/ロン・グッドウィン
  共同制作/ウィリアム・ヒル

 ユニヴァーサル 118分
 
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