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【このアート!】 2011.07.02 (Sat)

デ・ホーホ・・・明日のフェルメールはきみだ!


デ・ホーホ『デルフトの中庭』(参考)

 17世紀オランダ絵画といえば、レンブラントフェルメールが有名ですね。とはいえ、日本でフェルメールが持て囃されるようになったのは、ほんのここ10年20年のこと。
 ついでなら ピーテル・デ=ホーホ という人もメジャーになってほしい、ぼくの好きな画家です。

 フェルメール作品の 「バーター (…抱き合わせ)」 として、このごろよく来日。 写真のロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵 『デルフトの中庭』 は、その代表作です。(来日した?)

 手前の母子と、扉で切り取ったその奥の女性を対比させる構図のおもしろさは、この人の真骨頂。 名作映画 『市民ケーン』 のパン・フォーカス技法 (遠近両方にピントを合わせる) を思い出しました。細部の緻密さや立体的な光のなまめかしさはフェルメールにかないませんが、誰にでも分かりやすくて飽きがこない。
 幸せそうに微笑みあう母と子。手前のほうきと桶は、平凡ながら清潔で満ち足りた家庭の象徴でしょう。上のレリーフは何と書かれているのだろうか。 彼の主張はあくまでシンプルで、謎めいた寓意を込めることをあまりしなかったようだ。


 ・・・歴史的なバブル景気に沸いたオランダの黄金時代。 一夜の富に浮かれる市民階級のために、肖像や風景など親しみやすい風俗画が多く作られました。
 それまで低級とされた風俗画を、堂々肯定的に扱った最初のひとりが、このピーテル・デ=ホーホ。 ぱっと見の作風が似ているように、3つ下の弟分フェルメールにも影響を与えたんだそうです。

 「17世紀オランダ絵画」 は、美術史上ではバロックから古典主義にあたるのですが、舞台は北の小国、宗教の束縛はゆるく、主役は貴族ではなく市民ということもあって、ジャンルに当てはまらない一種独特のカラー。 戦後の日本で突然変異を遂げたマンガ文化と似ているでしょうか。
 ほか、ヤン・ステーンフランス・ハルスなど 「ギャグ作家」??みたいなのも現れて、この異彩の時代の楽しさ親しみやすさを今に伝えてくれています。

 
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