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【『ガラスの仮面』全巻】 2020.06.27 (Sat)

ガラスの仮面第25巻≪『ふたりの王女』 開演!≫

 美内すずえ 『ガラスの仮面』 第25巻 ≪冬の星座(3)≫

ガラスの仮面~マヤ(白目・光)

 【先代アルディスとの対面】

 マヤ、ついに「紫のバラのひと」と対面! …しかし約束の場所に現れたのは速水真澄。マヤ、かの人が来ないことに落胆する。
 そこへ 「紫のバラのひと」 の招待を受けたという老婦人が登場。かつてアルディス役を演じた元女優・北白川藤子。マヤ、演じる王女の心をつかんで素直に表現する 「感覚の再現」 の極意を授かる。


 いいかげん 「紫のバラのひと=速水真澄」 と気付きそうなものだが、マヤはよっぽど真澄のことが嫌いだったのだろう。巻を開くまではドキドキだったのに、マヤがあっけなく納得したので拍子抜けだった。



 【マヤと亜弓の猛特訓】

 けいこ場。 皇太后役の月影、マヤと亜弓を 「中途はんぱな演技」 と切って捨てる。ふたりを連れて冷凍倉庫へ。亜弓、凍える倉庫の中で冷たく激しい演技。マヤ、寒さから解放された春のあたたかい演技。

 マヤ、ふたたび北白川のアドバイスを得て、今の自分に素直で自然な表現をつかんでいく。一方の亜弓、夜の街をさまよい、すさんだオリゲルドの役作り。

 1週間後、月影による再試験。それぞれの役になりきって、皇太后のロザリオを自分のものにするという課題。マヤ、アルディスの優しい心で皇太后の心を開き、亜弓はオリゲルドの奸智でアルディスの同情心をさそう。
 …果たして月影から合格のお墨付きを得たふたりは、それぞれの環境で最後の追い込みをかける。


 冷凍倉庫の帰り、マヤと亜弓が仲良くお茶。こういう 「宿命のライバル」 同士が談笑することは少年マンガではまずないので、とても新鮮で印象に残っている。 (「ね、ケンシロウ、チョコレートパフェ食べる? おれ好きなの」「ラオウってやさしいのね」←ギャハハー!)

 亜弓、ものすごいメイクをして ものすごいスケバンとケンカ。子犬を蹴っとばして 「あっちへおいき!」 は、すごすぎて笑った。でも理屈過多のマヤより分かりやすく、いかにも 『ガラかめ』 的でおもしろい!



 【『ふたりの王女』開演!】

 『ふたりの王女』(作者オリジナル)開演!
 (あらすじ・・・北欧の小王国ラストニア。いわれなき反逆のかどで王妃が処刑され、その娘オリゲルドは牢獄につながれて育つ。一方、華やかな王宮で心優しく育った王女アルディスは、不憫な義姉オリゲルドの存在を知り、好意と援助の手を差し伸べる。しかし憎悪と復讐心に支配されたオリゲルドは王位への野心を胸に立ち上がり、アルディスと王国を混乱に陥れるのだった。)

 ついにマヤの王女アルディスが舞台に! 客席の真澄も劇団つきかげの仲間も、舞台上の共演者に至るまで、その可憐な美しさに釘付けになる。(水城 「まさかこんな…信じられない…」 真澄 「マヤ…!」 桜小路 「これは本当にきみなのか…?」 麗 「あれがあの子のもうひとつの仮面なんだ…」
 続いて亜弓の王女オリゲルドが登場。 一転して場が凍りつくような冷たい演技に、一同思わず息をのむ。(観客 「寒いわ…あたし…」 スタッフ 「こりゃあ、きょうの舞台どうなるんだ…」


 マヤちゃんかわいいかわいい! 美しい王女マヤの見開き絵にはじゅうぶん説得された。パチパチ。でも最初だけの 「出オチ」 にならないか心配になった。

 ・・・なお、この巻から 「単行本収録にあたり雑誌原稿を改稿いたしました」 という奥付のただし書きがつく。 そのためか新巻の刊行ペースも (通常3か月から) 6か月前後へと鈍化。
 タイトな雑誌連載では満足のいく仕事が出来なかったのだろうが、それも日本マンガ独特の濃密な迫力だというのに・・・。事実、大幅な描き直しがはじまる次巻以降はライブ感やメリハリに欠け、読後の印象に残らなくなっていく。
 
 
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07:51  |  『ガラスの仮面』全巻  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑