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梶芽衣子さまに斬られたい

吾輩は赤ちゃんである (第2話)

アカデミー賞全作品77 『ミリオンダラー・ベイビー (2004米)』

吾輩は赤ちゃんである (第1話)

聖地メッカのライブストリーム




2017あけまして酉年
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【日本映画】 2017.01.30 (Mon)
梶芽衣子さまに斬られたい

おとめ盛りの白肌を
赤く染め散る修羅の花
蛇の目に隠した恨みの刃
女はとうに捨てました――
永遠の怨み節・梶芽衣子さま主演による 『修羅雪姫』。
藤田敏八監督、1973年東宝。 東映じゃなくて東宝。
何といっても、梶芽衣子さまの凛とした美しさ!
現代的な強い女の目ヂカラ&メイクと、アップにまとめたたおやかな髪&楚々とした着物姿・・・。古今・和洋の絶妙な融合に狂わされんばかり。 興奮しすぎて鼻血出そうです。
肩を斬られて二の腕があらわになるサービス・ショットに感謝感謝。
憎き仇敵の娘をけなげに演じた、当時20歳の中田喜子さんも可愛らしい! 昔の映画やTVドラマでよくお見かけしますが、ほんとに美人なんだこのひとも。
ふたりが交互に親のカタキと狙いあう、なんて続編・続々編があってもよかったのにな。
殺された両親の仇を討つお話は、まぁ二の次。B級バイオレンスと言われればそれまで。
でも冒頭、雪の小道の暗殺シーンには、日本映画が培ってきた端麗な様式美がしっかり継承されていて、うっとり酔わされるほどです。
美しき復讐者が繰り広げるバイオレンス劇は、クエンティン・タランティーノ監督 『キル・ビル』 の元ネタになって再評価されるように。『Lady Snowblood』 はナイスな英題。
タラ監督ならではの確信犯的キッチュなセンスは相変わらず面白かったけど、現代風のスピーディでリアルなチャンバラにしたので、残酷さもリアルに過ぎてげんなりさせられた。
その点、本作の'70年代らしい、このくらいの 「血のりインク」 「貼りぼて人形」 まるだしのほうが肩がこらなくていい。海を文字どおり真っ赤に染める血糊の量には、環境破壊を越えて笑ってしまった。
劇画の原作者でもある小池一雄さん作詞、平尾昌晃さん作曲によるコテコテの主題歌 『修羅の花』 も、冬の夜長にしみ入ります。
「〽 涙はとうに捨てました~」
芽衣子さまに斬られるには、芽衣子さまに涙を捨てさせるほどの悪さをしなくちゃいけないんでしょうか。おとこの人生、悩みは尽きません。
trailer
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【吾輩は赤ちゃんである】 2017.01.25 (Wed)
吾輩は赤ちゃんである (第2話)

(ハイライト) ようやくの思いで布団を這(は)い出すと向うに大きなおっぱいがある。吾輩は母の前に抱かれてどうしたらよかろうと考えて見た。別にこれという分別(=ちえ)も出ない。
縁は不思議なもので、もしこのお乳がなかったなら、吾輩はついに路傍(ろぼう)に餓死したかも知れんのである・・・。
さて自宅邸へは忍び込んだもののこれから先どうしてよいか分らない。そのうちに暗くなる、腹は減る、おむつの中は雨が降って来るという始末でもう一刻の猶予が出来なくなった。仕方がないからとにかく明るくて暖かそうな方へ方へとずって行く。
今から考えるとその時はすでに敵の手の内に入っておったのだ。ここで吾輩はかの小学生の兄以外のきょうだいを再び見るべき機会に遭遇したのである。
第一に逢ったのが幼稚園児の姉である。これは前の小学生の兄よりいっそう乱暴な方で、吾輩を見るや否やいきなり頸筋(くびすじ)をつかんで抱きついてきた。いやこれは駄目だと思ったから眼をねぶって運を天に任せていた。しかし苦しいのと暑いのにはどうしても我慢が出来ん。吾輩は再び姉の隙を見て布団を這(は)い上った。すると間もなくまた抱きつかれた。吾輩は抱きつかれては這い上り、這い上っては抱きつかれ、何でも同じ事を四五へん繰り返したのを記憶している。その時に姉という者はつくづくいやになった。このあいだ姉のアリエルのフィギュアをぬすんでこの返報(=しかえし)をしてやってから、やっと胸のつかえが下りた。
吾輩が最後に抱きつかれたときに、この家の父が騒々しい何だといいながら出て来た。姉は吾輩をぶら下げて父の方へ向けて、この赤ちゃんの弟がいくらチュッチュしてもチュッチュしても可愛いという。父は鼻の下の黒い毛をひねりながら吾輩の顔をしばらく眺めておったが、やがて寝床に置いてやれといったまま奥へ入ってしまった。父はあまり口を聞かぬ人と見えた。姉は口惜しそうに吾輩をお昼寝布団へほうり出した。
かくして吾輩は、ついにこの家を自分の住家ときめる事にしたのである。
つづく
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【アカデミー賞全作品】 2017.01.20 (Fri)
『ミリオンダラー・ベイビー (2004米)』

≪感想 (※ラストに少し言及)≫
ボクシングものとしては語りつくされた題材にやりつくされたキャラクター。悲劇的な結末は予想できたのだが、転換点となるアクシデント以降は意外な展開の連続。
ただしほとんど心に響かなかった。74歳監督の老人目線ばかりで、「30女」 の焦燥感や諦念が伝わらない。ヒロインに感情移入させる内面の掘り下げが足りないので、ただ「かわいそうにねぇ」で終わった。どこかの誰かが「不幸の押し売り」と評していたが、なるほどその通りだ。
(だからラストの決断も、主人公の勝手な思い込みでおセンチに「逃げた」だけに見える。政治・宗教は関係ない。)
人望のあるビッグネームが作ったシリアス極まる物語なので、こういう賞獲りには強いのだろう。
オスカー度/★☆☆
満足度/★☆☆
『ミリオンダラー・ベイビー (2004米)』
監督/クリント・イーストウッド
主演/クリント・イーストウッド (フランキー)
ヒラリー・スワンク (マギー・フィッツジェラルド)
モーガン・フリーマン (“スクラップ”エディ)
≪あらすじ≫
昔かたぎの老ボクシング・トレーナー、フランキーのもとに、三十路を過ぎたマギーという女が弟子入りを志願してくる。はじめは「女ボクサーなど」と門前払いにするフランキーだったが、劣悪な境遇から脱するため、ボクシングに人生最後の望みを賭けるマギーの熱意に折れる。
こうしてフランキーの指導の下で才能を開花させ、連勝街道を走るマギーだったが・・・。
≪解説≫
女性ボクサーと老トレーナーの絆とその悲劇。
作中で扱われる「尊厳死」は、その賛否をめぐって大きな物議をかもした。(政治・宗教面からの反発はもちろん、それ以前に思想そのものがない描き方にも。)
≪受賞≫
アカデミー作品、監督、主演女優(H・スワンク)、助演男優賞(M・フリーマン)の計4部門受賞。(候補7部門中)
(他の作品賞候補 『アビエイター』 『ネバーランド』 『Ray/レイ』 『サイドウェイ』)
この年も本命不在、芸術面でも娯楽・興行面でもインパクトに欠けた。
イーストウッドは 『許されざる者('92)』 に続く作品・監督W受賞。74歳の監督賞は史上最高齢記録。スワンクも 『ボーイズ・ドント・クライ('99)』 に続く2度目の主演女優賞。
『MILLION DOLLAR BABY』
製作/クリント・イーストウッド、ポール・ハギス、トム・ローゼンバーグ、アルバート・S・ルディ
監督/クリント・イーストウッド
脚本/ポール・ハギス
原作/F・X・トゥール
撮影/トム・シュテルン
音楽/クリント・イーストウッド
マルパソ、ルディ、モーガン/132分
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【吾輩は赤ちゃんである】 2017.01.15 (Sun)
吾輩は赤ちゃんである (第1話)

どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でオギャーと泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは小学生という人間中でいちばん獰悪(どうあく)な種族であったそうだ。この小学生というのは時々我々を捕えて煮て食うという話である。しかしその当時はなんという考えもなかったから別段おそろしいとも思わなかった。
ただ彼の掌(てのひら)に載せられてスーと持ち上げられた時、何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて小学生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始めであろう。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。
第一つるつるすべきはずの顔が毛をもって装飾されまるで束子(たわし)だ。その後赤ちゃんにもだいぶ逢ったがこんな片輪には一度も出会わした事がない。のみならず口の中があまりに突起している。そうしてその突起物には時々ねちょねちょと泥が付いている。どうも甘たるくて実に弱った。これが小学生の兄の歯に付いたキャラメルというものである事はようやくこの頃知った。
この小学生の掌の裏でしばらくはよい心持ちに坐っておったが、しばらくすると非常な速力で運転し始めた。小学生が動くのか自分だけが動くのか分らないがむやみに眼が廻る。胸が悪くなる。到底助からないと思っていると、どさりと音がして眼から火が出た。それまでは記憶しているがあとは何の事やらいくら考え出そうとしても分らない。
ふと気が付いて見ると小学生はいない。たくさんおった新生児室の兄弟が一ぴきも見えぬ。肝心の母親さえ姿を隠してしまった。その上今までの所とは違ってむやみに明るい。眼をあいていられぬくらいだ。はてな何でもようすがおかしいと、のそのそ布団から這い出して見ると非常に痛い。
吾輩は産院から急に笹原の自宅へ帰ったのである。
つづく
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【ニュース&カルチャー】 2017.01.09 (Mon)
聖地メッカのライブストリーム

(画像だけ拝借)
【YouTube検索】Makkah Live HD
(リンク元のYouTubeで、「ライブ配信中」とあるものをどうぞ。)
初詣だなんだで街がごったがえす新年。
「いま世界で一番にぎやかな場所はどこだろう?」と考えたら、
イスラムの聖地メッカを真っ先に思い浮かべました。
いろいろ調べたところ、YouTubeにメッカを生中継したライブストリーム動画を発見。
定点カメラでずーっと映しているだけですが、絶えることのない人の渦はさすが壮観。
エンドレスに続く動画の、朗々と歌いあげるお経?に魅かれて再生しっぱなしにしていたら、
ちょうどお祈りの時間にもめぐりあうことができました。
中央の四角い神殿に向かって、同心円状に並んだ人々が一斉にかしずく様は、
ライブで見るとまた圧倒、圧巻。
いま世界中の何億が、この地この一点に向かって同心円を描いている!
思い返せばイスラム教のことはほとんど無知でした。
この場所の名前も、この黒い建物の名前も知らなかった。
今年も勉強。
そして今年こそは世界が平和でありますよう。
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【★特別企画★】 2017.01.01 (Sun)
2017あけまして酉年
福山雅治さんの 『家族になろうよ』 より――

いつかお父さんみたいに大きな背中で

いつかお母さんみたいに静かな優しさで

どんなことも越えてゆける

家族になろうよ
今年もよろしく!!
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