【JAZZ】 2013.01.31 (Thu)

デイヴ・ブルーベック 『テイク・ファイブ』

D・ブルーベック『タイム・アウト』

 昨2012年末に亡くなったジャズ・ピアニストのデイヴ・ブルーベックさん。1950年代のアメリカ西海岸発、白人主導によるオシャレな 「ウェストコースト・ジャズ」 の象徴的存在。

 ブルーベックといえば、何と言っても名曲 『テイク・ファイブ』
 変則の5拍子のリズム。
 条件反射で、つい一緒になって5拍子を刻んでしまいます。 ラヴェル作曲 『ボレロ』 の小太鼓と同じお約束。

 初めて聴いたのが'80年代、話題になった 『アリナミンV』 のCM曲として。.
 まったく泥臭さを感じさせない、都会的な清潔感が、とにかくめちゃくちゃカッコよかった。同じ大都会でも、タバコもくもくのダウンタウンのクラブより、現代的な超高層・全面ガラス張りの摩天楼がよく似合う。

 作曲は、名パートナーのポール・デズモンド(sax)の名義ですが、「デイヴ・ブルーベック・カルテット」 総意のたまもの。 とくに、頭でっかちになりがちな曲群にあって、華やかなバチさばきで遊び心を加えたドラマー、ジョー・モレロがえらい。 (・・・あらためて見ると、全員メガネくんだ。)

 ただ、決して大衆的でもないし俗っぽく日和ってたわけじゃないのに、あまりに売れたものだからコアなジャズ・ファンからは軽んじられていたきらいも。 ぼくも学生時代、友達がバイトしていたバーで 「この曲かけてくれ」 としきりに頼んだものですが、ミーハーだとずっと却下され続けてました。
 かしこすぎた、スマートすぎたのがこの人の不幸だったでしょうか。

 それでも、サッチモやグレン・ミラーしか知らなかったぼくのような多くのジャズ初心者を、モダン・ジャズの世界にいざなってくれたブルーベック。その功績は、どんなカリスマと比べても変わるものではありません。


 『テイク・ファイブ』 は、そのものズバリ 「変拍子」 を意味する傑作アルバム 『タイム・アウト』(1959)に収録。
 正規の音楽教育を受けた人だけあって、音楽理論を駆使した技巧は折り紙つき。 めくるめくリズムのワンダーランド。

 『Three To Get Ready』 は7拍子。
 『トルコ風ブルーロンド』 は2、2、2、3の9拍子。
 ・・・後年の 『The World's Fair』 という曲はなんと13拍子!

 だけど決して堅苦しさを感じさせないどころか、初心者もすんなり聴きやすいのが 「デイヴ・ブルーベック・カルテット」 の魅力。ほか、ディズニーの名曲群をフィーチャーした 『デイヴ・ディグス・ディズニー』 なんかもその1枚です。


 
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【 このスポーツ!】 2013.01.27 (Sun)

日馬富士、3度目の全勝優勝!

 
 大相撲の日馬富士(はるまふじ)が、2場所連続の全勝優勝で横綱に昇進!
 そしてこのたび3度目の全勝優勝!

 若貴のお父さんのような名大関にこそなれ、最軽量なのでまさか横綱になるとは思わなかった。
 年は1コ下、白鵬の捲土重来にも期待。力はまだまだこの先輩横綱のほうが上。1年6場所、「4つ目の優勝」はどっちが獲るか、競い合ってほしいです。

 (千秋楽のみだけど、)大相撲中継を観たのは、朝青龍が追い出されて以来ひさびさ。
 これで朝青龍~白鵬~安馬(日馬富士)と、応援していた大器3人はみんな立派に頂点を極めた。 次に来るのは、インタビューの受け答えもかしこい頭脳派の大関・鶴竜(かくりゅう)かな。

 ・・・その前に、新弟子不足は深刻。個性的で運動神経のいい人材がよろこんで集まるようにしないと。 デブで従順な子ばかり集めたってたいした未来はない。頼みの外国人枠も閉ざしてどうする。
 ハルマが横綱に昇ってること自体、層が薄い証拠です。

 
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【ヒッチコック全作品】 2013.01.23 (Wed)

『マンクスマン (1928英)』

(ヒッチコック全作品) 
09.マンクスマン

 ≪感想≫
 三者三様の心理描写はとても巧い。奇をてらわず、万人に伝わる喜怒哀楽 (ヒッチ演出はハデだと誤解されがちなのだが、本質は心理の動きに忠実なだけ)。 セリフに頼らず映像だけで語りつくすサイレント技法の完成に近づいているようだ。
 今となっては三角関係のお話自体がありきたりだが、実力のある作家がしっかり作った作品なのはよく分かった。



 A・ヒッチコック監督第9作 『マンクスマン (1928英)』

 出演/カール・ブリッソン (ピート)
     マルコム・キーン (フィリップ)
     アニー・オンドラ (ケイト)
     ランドール・エアートン (ケイトの父シーザー)

 ≪あらすじ≫
 漁師ピートと弁護士フィリップは、イギリスのマン島に暮らす無二の親友どうし。貧しいピートは恋人ケイトとの結婚を認めてもらうため、ひと山当てようと遠洋に乗り出すが、そのまま消息不明に・・・。残されたケイトはほどなくフィリップに傾いていくが、ふたりの前に生きていたピートが現れる。

 ≪解説≫
 英マン島を舞台に男女の三角関係を描くメロドラマ。 ヒッチ最後のサイレント作品。
 ヒロイン役のA・オンドラは、ヒッチが次に手掛けるイギリス初のトーキー映画 『恐喝<ゆすり>』 でも主演するポーランド系チェコの女優。当時欧州いちの映画先進国ドイツで活躍していただけあって、さすがに洗練されていて魅力的だ。気高い 「クール・ビューティ」 とはちがう庶民的でキュートな色気があり、最初の重要なヒッチコック・ヒロインと言えるだろう。

 ≪裏話≫
 黎明期のイギリス映画界は伝統ある演劇界より地位が低く、イギリス人女優の質も高くはなかった。最初期のヒッチ作品など、みんな女装したジャック・レモンみたい。 ヒッチ自身、イギリス人女優の中途半端な気取りがイヤで、しごいたり酷評したりしていたので、同映画界では 「女ぎらい」 という評判まで立っていたそうだ。(もともと奥手で女性の扱いがヘタだったこともある。)

 撮影直前の同'28年7月7日、ひとり娘のパトリシアが誕生。(のちに父の 『舞台恐怖症('50米)』 『見知らぬ乗客 ('51)』 ほかに出演。)

 ≪ヒッチはここだ!≫
  ?



  『THE MANXMAN』

 監督/アルフレッド・ヒッチコック
 脚本/エリオット・スタナード
 原作/ホール・ケイン
 撮影/ジョン・J・コックス
 製作/ジョン・マックスウェル

 ブリティッシュ・インターナショナル・ピクチャー社 90分
 
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【北斗さんちの拳】 2013.01.18 (Fri)

北斗さんちの拳⑨

 
トキの湯(70)


「トキのおふろは人気だね」
「えへへ」
「なにか ひけつ があるんですか?」
「えへへ・・・・ないしょ」


『北斗の拳』~北斗有情拳
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【ヒッチコック全作品】 2013.01.13 (Sun)

『恐喝<ゆすり>(1929英)』

(ヒッチコック全作品) 
10.恐喝(ゆすり)

 ≪感想≫
 刑事のやり方がむちゃくちゃなストーリーではあるが、映画史や技法の上では存分に楽しめた。

 冒頭、サイレント形式ですすむ捕り物劇と、終業と同時にドッとしゃべりだす刑事たち。・・・張り詰めた緊張が一気にほぐれるようでとても効果的だった。製作途中でトーキー方式に変わったことの ケガの功名。

 重要な 「ヒッチコック・ヒロイン第1号」 といえるA・オンドラが小悪魔的でキュート。やたら下着シーンが多いけど、映画先進国ドイツから来ただけにサッパリしていて全然いやらしくない。脱ぎっぷりがよくてヒッチも楽しかったことだろう。
 そのヒロインが殺人を犯して悄然と帰路につく場面、すれ違う人々が幻のように消えていく映像編集が丁寧にできていて感心した。

 そして何といっても、先進的なトーキー演出の数々!(下記) 初挑戦から目のつけどころが違うのだからかなわない。



 A・ヒッチコック監督第10作 『恐喝<ゆすり>(1929英)』

 出演/アニー・オンドラ (アリス) ※声の吹替ジョーン・バリー
      ジョン・ロングデン (フランク)
      ドナルド・カルスロップ (トレイシー)
      シリル・リチャード (画家)

 ≪あらすじ≫
 婚約者の刑事フランクとケンカしたアリスは、行きずりの画家に誘われるままそのアトリエに足を運ぶ。ところがそこで襲われそうになった彼女は、もみ合った末にナイフで画家を刺し殺してしまう。フランクの計らいでアリスは容疑を逃れるが、事件の真相を知る男が彼女をゆすり始める。

 ≪見どころ≫
 イギリス映画史上の記念すべきトーキー第1作*。
 後ろ向き・画面外での会話や、カーテンの向こうで叫び声だけで争うシーン、そして「ナイフ」という言葉が次第に強調されるシーンなど、ヒッチはトーキーの実験を的確かつ想像性豊かに試みている。

 主演のポーランド系チェコ女優A・オンドラのなまりが強すぎたため、脇に声の吹き替え女優 (J・バリーは後に『リッチ・アンド・ストレンジ('32)』で主演) を置いて同時録音(!)された。
 撮影中に急きょトーキー化が決まって撮り直されたため、一部のシーンはサイレント形式のまま。それでも、バタバタする会社側をよそに、すでにトーキー時代の到来を見越していたヒッチは意気揚々と撮りあげた。

 ≪*イギリス初の長編トーキー映画≫
 本作の公開は1929年6月29日。その少し前にもイギリスの会社がアメリカで製作したトーキー作品が1、2本あったが、純イギリス映画で、かつ芸術的・興行的に圧倒的な成功を収めたのは本作であったため、この 『恐喝』 が 「イギリス映画初の長編トーキー作品」 とみなされている。
 (なお、ニュース映像や実験映画など短編トーキーはすでに登場しているので、まったくの初めてではない。)

 ≪ヒッチはここだ!≫
 10分過ぎ、地下鉄の中で、子供にいたずらされる。



 『BLACKMAIL』

 監督/アルフレッド・ヒッチコック
 脚本・原作/チャールズ・ベネット
 撮影/ジャック・コックス
 音楽/ジミー・キャンベル&レグ・コネリー
 製作/ジョン・マックスウェル

 ゲインズボロー社 82分
 
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【日本映画】 2013.01.09 (Wed)

おいしい映画 『南極料理人('09)』

南極料理人


 無料BSチャンネルのTwellVでやってた映画 『南極料理人』(2009) がおもしろかった。(いつかまた再放送するらしい。)
 監督・脚本/沖田修一、主演/堺雅人。
 はるか南極基地の隊員たちの食生活をひたすら、ただひらすら描く。

 味気ない缶詰やレトルト食品のイメージがあったけど、びっくりするほど何でもあるんだねえ。
 刺身から本格フレンチから。夜はシェーカー振ってカクテルなんか作ったりして (スナックの電飾看板まで!)。歴代の隊員たちによる蓄積の賜物なんでしょう。

 ストーリーは、とくに大事件が起こったり極地任務の重要さを声高に主張するわけじゃないけど、ただ作って食べてるだけで何だか気持ちがいい。ひとつひとつの小さな出来事に笑いのセンスが利いていて、2時間あっという間でぜんぜん飽きなかった。


 ドクター役・豊原功補さんの、子供っぽいプチSぶりがおかしかった。肉の塊に油ふって火をつけて、「どうしよ、楽しい!」 と主人公を追いかけ回すシーンが好き。 ひまだね~。
 また、きたろうさん演じるいい年こいたオッサン (しかも隊長!) が、「ボクの体はラーメンでできてるの」 と涙したりして、おかしかったり気の毒だったり。終盤、思わぬヒントを得てたどりついた感動?のラーメンには、ちょっとだけ「おぉ~」。

 あんな極地に1年以上も閉じ込められたら、そりゃ気持ちがヘンにもなるし、いざこざだって起きる。でも物語は決してシリアスな方向に突き詰めない。みんないつの間にかいつもの生活に戻って、メシ食ったり笑いあったり、またイガミあったり・・・。

 ありがちな、過酷にして崇高、お涙頂戴 『プロジェクトX』 話にしなかったのに拍手拍手。 あのとんでもない環境下で、どこまでも 「ほのぼの」 感を貫いたのが逆転の発想で新鮮だった。(冒頭からしてその手のパロディ。けっきょくマージャンの話だった、というオチ。)


 ・・・ただ最後の「清水さん」だけは余計だった。オタクっぽい願望が気持ち悪かった。こういう話のつくり、最近よく見るね。
 でも評判どおりの傑作。何度観てもおもしろい。

 『南極料理人』 (2009年、東京テアトルほか)
 監督・脚本/沖田修一
 原作/西村淳
 出演/堺雅人、きたろう、生瀬勝久、豊原功補、高良健吾ほか


 
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【ヒッチコック全作品】 2013.01.05 (Sat)

『エルストリー・コーリング (1930英)』

(ヒッチコック全作品)

 A・ヒッチコック監督・番外作 『エルストリー・コーリング (1930英)』

 ≪解説≫
 トーキー映画とテレビ放送の幕開けにあたり、ヒッチが所属する映画会社B.I.P.が、彼らのオールスター・キャスト&スタッフで作ったお祭り作品。
 「イギリス初のミュージカル映画」 とされているが、ただ芸人や歌手の芸を並べただけのもの。それらがテレビ放送の中で繰り広げられている、という趣向。

 ヒッチは、テレビの調子に四苦八苦しながらその番組を見ている男女のシーンのみを演出。
 通常、ヒッチコック監督全53作品の中に数えない。

 ちなみに 「エルストリー」 とは、ロンドン北郊外にあるイギリス映画の都。



 『ELSTREE CALLING』

 監督/アルフレッド・ヒッチコックほか計4人
 製作/ブリティッシュ・インターナショナル・ピクチャーズ社 83分

 
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【★特別企画★】 2013.01.01 (Tue)

あけおめ楳図かずお風 (R-12指定)

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へび年だけに、楳図かずお風であけおめ。
今年もよろしくお願いします!


 
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