【なつやすみにっき】 2011.08.29 (Mon)
なつやすみにっき ⑱
作詞・作曲:井上陽水
「目が覚めて夢のあと
長いハゲが 夜にのびて・・・」

ぼくはこのうたを聞くと、こんなふうに想像します。
おわり。
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【全世界音楽】 2011.08.25 (Thu)
あの曲はこの曲だったのか②~懐かしスポーツ編
夏はやっぱりボサノヴァ&サンバが聴きたくなるということで、友人からブラジルの巨匠セルジオ・メンデスのCDを借りたところ、えらく懐かしいメロディが耳にとまりました。
知ってる人は知っている、≪全日本プロレス・世界最強タッグ選手権≫ のテーマ!
プロモ風「オリンピア」OLYMPIA
・・・この曲、セルジオ・メンデスだったのか!
その名も 『オリンピア』。 1984年のロス五輪用に作られた曲だとか。 『マシュ・ケ・ナダ』 のような、1960~70年代の軽妙なボサノヴァの人からは想像もつきませんでした。
それにしてもYouTube映像、馬場、ハンセン、ファンクス、ブッチャー・・・、昭和の大レジェンドそろい踏みにゾクゾク! 選び抜かれた極上素材を、これでもかなボリュームで盛りあわせた超級フルコース。
鶴田・三沢vsブロディ・ゴディ戦なんて、今では天国でしか見られないんだなあ・・・。そんなぼくは 「全日派」 です。
続いては、上の 『オリンピア』 と似ているので思い出したメロディ。何のテーマ曲だったかなぁ、野球っぽかったけどなぁ…と探して探して見つけました。
そうそう、フジテレビ≪プロ野球ニュース・今日のホームラン≫コーナーのBGM。ジェームズ・ラストというビッグバンド・リーダーの 『バイブレーション』 という曲だそうです。
James Last - Vibrations
番組自体はあまり覚えていないのですが、スポーツ・ハイライト映像で今でも使われているのでとても印象に残っています。
メロディは素朴だけど、そこがいい。日夜地道に鍛えあげたスポーツマンの、職人的な渋みと重みが伝わってきます。
最後に、スポーツつながりということで、プリンスの 『エンドルフィンマシーン』 という曲。
Endorphinmachine / Prince
これってプリンスだったのか! 昔はあんなに夢中で見てたのに、10年たった今はじめて知りました。
・・・以上、マニアックな曲ばかりになりましたが、新発見がたまったら次もまたやります。(※曲の無断使用ごめんなさい)
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【ヒッチコック米時代】 2011.08.22 (Mon)
『フレンジー (1971英米)』

≪感想≫
暗くて艶っ気のないロンドンの雰囲気。役者も地味で、ハリウッドや 「クール・ビューティ」 の華やかさなど過ぎし日の夢・・・。時代の流れを感じさせます。 ふくよかな油絵のような 『泥棒成金('55)』 なんかの頃がよかったなあ。
また、短気--frenzy--で自堕落な主人公に感情移入できないうえ、ただ逃げ回るだけで真犯人との対決もないので、焦点がぼやける。あの不愉快きわまりない暴行・殺害シーンのあとは、どんな冒険があったのかほとんど印象に残らなかった。
警視の妻のゲテモノ料理もふくめて、出てくる食べ物が全部まずそうなのも印象が悪い。(★☆☆)
A・ヒッチコック監督第52作 『フレンジー (1971英米)』
出演/ジョン・フィンチ (リチャード・ブレイニー)
バリー・フォスター (ボブ・ラスク)
バーバラ・リー・ハント (ブレンダ)
アンナ・マッセイ (バーバラ)
≪あらすじ≫
ロンドンの町を騒がせる連続ネクタイ殺人事件。殺された女は乱暴された末、ネクタイで首を絞められていた。バーテンを失業したブレイニーは前妻ブレンダを頼ってオフィスを訪ねるが、そこから彼の運命が狂い始める。
≪見どころ・裏話≫
前3作で失敗したヒッチが汚名返上したスマッシュ・ヒット作。 『山羊座のもとに』以来20数年ぶりに母国イギリスで撮影。
この頃から欧州フランスの若手作家を中心にヒッチコック再評価の機運が高まり、「通俗的な娯楽作家」 から 「映像の神様・芸術家」 として崇拝されはじめる。カンヌ映画祭では特別招待作として、満場の拍手をもって迎えられた。同'71年に仏レジオン・ド=ヌール勲章。('68年には米アカデミー特別賞「アーヴィン・サルバーグ賞」を受けている。)
≪ヒッチはここだ!≫
冒頭、街頭演説の聴衆の中に黒いハットとスーツで。ひとりだけ拍手しない。(2カット)
はじめは 「テムズ川に浮かぶ水死体役」 なんてアイディアも出たが、寒い時期に歳も歳だし、ということでボツになった。
『FRENZY』
監督・製作/アルフレッド・ヒッチコック
脚本/アンソニー・シェファー
原作/アーサー・ラ=バーン
撮影/ギル・テイラー
音楽/ロン・グッドウィン
共同制作/ウィリアム・ヒル
ユニヴァーサル 118分
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【 ゴーヤ絵にっき】 2011.08.19 (Fri)
ゴーヤ収穫

ゴヤ 『裸のマハ』 (世界の名画シリーズ④)
苗2本で毎日1つのペース。
早め早めに採っているので、市販のものより味も果肉もギュッとつまっていて濃い。
手を変え品を変え、意外と飽きずに食べ続けています。
「緑のカーテン」 も、うまくツルを誘導したおかげで、サッシ2面ぶんカバーできました。
実際の日よけ効果や水分の揮発作用というより、風にそよぐ緑の波の涼やかさ、
その合間にのぞく空と雲のあざやかなコントラスト、そんな視覚面のたのしさが大きい。
相変わらず酷暑が続きますが、夏好きのぼくには最高の季節。
今日あたりから雨が降りはじめるみたいですが、まさかこのまま秋に・・・なんてなりませんように。
≪収穫のタイミング≫
◆ゴーヤ実は、タテの成長が止まったら収穫どき。早め早めに収穫したほうが次の実に栄養がまわり、たくさん採れる。
◆緑色が薄れだしたら黄赤になるのはあっという間なので注意。熟すと味も栄養価も落ちる。そのまま成熟させて翌年のタネ用にしよう (緑の実から採れる種は未成熟)。
≪追肥≫
◆収穫が始まったら1~2週間ごとに追肥。苗から離れたところに。肥料の種類は有機・化学なんでも。
◆ゴーヤは痩せた土地でも育つが、肥料を切らさないようごく少量を。
≪うまく実らない時は・・・≫
◆過保護も禁物。ツルと葉ばかり伸びて実がならない時(「つるぼけ」)は、水と肥料を控えると子孫を残す本能が働きだすらしい。
◆ゴーヤ実が曲がるときは土が酸性に傾いている。苦土石灰を1/2つかみ、苗から少し離したところに。
◆枯れ始めた葉っぱはジャンジャン摘み取って、日当たりと風通しを良くしよう。
・・・次回、手を変え品を変え、作りも作った献立集。 「GYA48」 結成なるか!?
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【ヒッチコック米時代】 2011.08.13 (Sat)
『ファミリー・プロット (1976米)』

≪感想≫
'70年代的なキッチュで品のない色彩。イギリス的な暗さ。
説明調の長たらしいセリフ。見栄えのしない地味な俳優の、工夫のないカットバック (切り返し) が延々と続く。この演出の単調さに一番失望した。
後半の暴走車アクションは、ヒッチお得意の 「スクリーン・プロセス (背景合成)」 なばかりにかえって興をそぐ。コメディタッチがなおさらしらける。
・・・いかにも腰の重い年寄りが作った映画。もはやヒッチコックの時代じゃないことがよく伝わった。
'70年代は 『ゾンビ』 『エクソシスト』 『オーメン』 などオカルトものが大流行し、「ヒッチコックの後継者」 を自認するスピルバーグが彗星のごとく現れた時代。 老ヒッチはそれに乗っかった感じ。 若者の流行を上っ面だけ真似しようとする老人のみっともなさが透けて見える。そもそもオカルト、ホラーの先鞭を付けたのが 『サイコ』 (1960) だったというのに。
A・ヒッチコック監督第53作(遺作) 『ファミリー・プロット (1976米)』
出演/バーバラ・ハリス (ブランチ)
ブルース・ダーン (ジョージ)
ウィリアム・ディヴェーン (アダムソン)
カレン・ブラック (アダムソンの情婦フラン)
≪あらすじ≫
インチキ霊媒師のブランチは、富豪レインバード夫人から生き別れになった甥の捜索を依頼される。ほどなく宝石商アダムソンがその人であると突き止めるが、アダムソンの正体は世間を騒がせる連続誘拐犯だった。そんな裏の顔を知らないブランチと恋人ジョージは、自ら死地に飛びこんでいく。
≪解説≫
ヒッチの遺作。
'79年、米映画協会AFIから功労賞。スピーチでは長年支えてくれた 「4人の協力者」・・・編集者、脚本家、一家の母親そして名コックであった妻アルマ・レヴィルに感謝を捧げた。
同年、英エリザベス女王より“ナイト”の称号を賜る。
またこの頃ヒッチを回顧・再評価する映画イベントが各地で催され、軒並み盛況。 ヒッチ本人はもちろん、I・バーグマン、G・ケリー公妃らも駆けつけて華を添える。
一方で最晩年は心身ともに衰弱し、オフィスは名ばかりの開店休業同然という寂しいものだった。 本作の製作にあたっては、往年の冴えと老衰・無気力が交互に現れ、ずいぶんムラがあったという。
1980年4月29日、サー・アルフレッド・ジョセフ・ヒッチコックは、ハリウッドにて80年の生涯を終える。机の上には次作『みじかい夜』の企画書が未完のまま置かれていた。
≪ヒッチはここだ!≫
40分、役所オフィスのすりガラスの向こう、シルエットで。 職員に難クセをつけているよう? 名著 『ヒッチコック・トリュフォー/定本・映画術』 の表紙にもなっている。
『FAMILY PLOT』
製作・監督/アルフレッド・ヒッチコック
脚本/アーネスト・レーマン
原作/ヴィクター・カニング
撮影/レナード・G・サウス
音楽/ジョン・ウィリアムズ
ユニヴァーサル 121分
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【京都・奈良&和ふう】 2011.08.08 (Mon)
文楽~越路大夫と住大夫
人形浄瑠璃≪文楽≫を生で観劇したのはまだ数度だけですが、楽しみにしていた夏の大阪公演には行けませんでした。
お目当てだったのはもちろん、文楽界の最長老にして、現代最高の大夫・竹本住大夫さん。
住大夫さんの、今にも燃えだしそうな激情型の語りは、他に比ぶものなき一世一代の芸。 「あの7世・住大夫と時代を共にした」 という経験は、いずれ一生の自慢になることでしょう。 だから1度でも多く、この目にこの耳に焼きつけておきたいのです。
9月にはまた東京公演に来ていただけるそうなので、予約しておこうかと考えているところ。
そんな、すっかり 「文楽モード」 になったアタマを鎮めるべく、前に録画していたビデオを見ました。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
『艶容女舞衣・酒屋の段』
旅役者の女と駆け落ちした夫・・・。残された妻や家族の悲しみを描く。
義太夫・竹本越路大夫に人形遣い・吉田玉男・・・、これでもかな 「人間国宝」 ずらりそろい踏み。 あんな最小限の所作と息で、あれだけ細やかで深い人間の情念が伝わる至芸に驚嘆しきり。1970年。
越路大夫は端正なたたずまいながらも、血に飢えた切っ先のようにズパッと懐に突き刺さる、静かなる迫力。顔色変えずドスをきかせるその凄<スゴ>みに思わずゾっとした。
戦後の文楽界にこの人ありの第一人者。
・・・以前NHKの取材で見た、住大夫さんが兄弟子格の越路大夫さんに教えを請う場面を思い出す。 当時すでに 「人間国宝」 でありながら、まだ頭を垂れて人に学ぶ姿勢を忘れていない住大夫さん!
「義太夫の修行は一生では足りなかった」 ・・・雲の上の両巨星の恭謹さ、そして芸道の奥深さに、ぼくは気を失いそうになるくらい感銘を受けた。
(大っぴらには言えないけどその場面がYouTubeにあったので、「越路大夫 住大夫」で検索してね。)
・・・さてこのビデオ。 40年前の公演なので、人形の玉男さんもさすがにお若い。
ヒロインのお園ではなく、主人公の父・半兵衛役。ぼくはよく知らないのだけれど、あの ! 玉男さんの上にも上がいたということだ。
ぼくはこの玉男さんが亡くなられての追善公演で、はじめて生の文楽に触れた(2006年)。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
ところで最近、NHK教育から舞台中継の番組がなくなったそうだが、なぜ? 曲学阿世のしょうもない番組つくるより安上がりだと思うのだが・・・??
NHKはあの良質の時間を返してほしい。
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