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【京都・奈良&和ふう】 2009.11.15 (Sun)

能と歌舞伎の 『勧進帳』

 
京都・金剛流の能を観にいきました。(11/7東京・国立能楽堂)

演目は歌舞伎の 「勧進帳」 として有名な 『安宅』 (あたか)。


兄頼朝に追われる義経・弁慶一行と、「安宅の関」 の守将・富樫との静かなる対決。

山伏姿の弁慶が架空の 「勧進帳」 を読み上げる場面や、

涙を飲んで主君の義経を打ちつける名場面はもうおなじみですね。


ただひとつ新鮮だったのが、守将の富樫といえば相手が義経一行と気付きながら見逃す

「人情のひと」 のイメージがあったのですが、ここではずっとシビアで殺気立っている。

最後の和解の酒宴にいたるまで、「逃げろ」 「逃がすな」 の緊張感にあふれていました。


のちのち平和な江戸時代に入って、今に伝わる 「人情味」 が加えられていったんでしょうね。

「武士道」 をうたう歌舞伎版のほうがずっとソフトに感じたのだから皮肉です。


≪金剛流≫ は能の流派でも唯一の京都拠点とあって、優雅で洗礼された 「舞」 が特長だとか。  

そろそろ肌寒さが身にしみてくる晩秋の空の下、今年を締めくくる 「芸術の秋」 を堪能。

力強くもやわらかい京からの風が、木枯らしの帰路を少しだけ暖めてくれました。

 
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