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【【未整理】 世界ブラボー日記】 2009.07.19 (Sun)

7拍子のストラヴィンスキー


 
 このごろストラヴィンスキーのバレエ音楽 『火の鳥』 にはまってます (1910年全曲版)。
 近代音楽の代名詞となった清新で刺激的な旋律。 特に勇壮なフィナーレ曲は、宇宙的・未来的な高揚感にあふれていてカッコいい! そのままでハリウッドのSF映画のよう。

 そのフィナーレ曲、リズムはめずらしい 「7拍子」 。
 7拍子といえば、有名どころならビートルズの 『All You Need Is Love』 の歌いだし、マニアックどころなら (5拍子ジャズの名曲 『テイク・ファイブ』 で知られる) デイヴ・ブルーベック 『Three to get ready』 などを思いつきますが、ここでの7拍子は、古いロシア民謡のリズムが由来なのだとか。
 バレエ 『火の鳥』 が描くのは、「ロシアの桃太郎」 というべき国民的な伝承・民話。 そんなクラシカルな題材を、ストラヴィンスキーは最先端の感性で再生してみせた。その融合がおもしろい。

 いくつか好きな名盤を挙げてみました。


 ♯♯ デュトワ&モントリオール響 (’84) ♯♯
 ロシアものも得意としたデュトワさんの十八番。他の追随を許さない知的で洗練された色彩感覚。そしていつもながら録音がすばらしく(デジタル)、金管の一音一音が輝かしく映える。

 ♯♯ ドラティ&デトロイト響 ('82) ♯♯
 品のいい躍動感は同じだが、精密機械のようなデュトワ版にくらべ、人間的な味わい。広く勧めるならこちらか。

 ♯♯ ハイティンク&コンセルトヘボウ管 ('61) ♯♯
 曲目もオケ編成もコンパクトな 「1919年組曲版」。
 「ハイティンクは地味」 とよく言われるが、地に足が着いた揺るぎない実力は、ただ薄っぺらくて軽いヤツよりずっと壮麗で迫力満点。 同楽団の首席指揮者に就任したばかりの、新進気鋭の頃のこの演奏、今では店頭で見かけないのが残念ですが、なかなかの隠れた名盤だと思います。これが一番好きかも。(写真)


 …ほか、前衛的なブーレーズ&NYフィル盤、オケがさすがの厚みC・デイヴィス&コンセルトヘボウ盤、エキサイティングなゲルギエフ&キーロフ盤などが名盤といわれています。(…が、ぼくはあまり惹かれなかった。)
 そして作曲者のお墨付き、本演奏の教科書とも言われたアンセルメ&ニュー・フィルハーモニア盤は、いまだ色あせることはないさすがの優雅さ。

 この、ちょうど100年前の名曲はまだまだ進化の余地があるだけに、これからも刺激的な名演が現れることでしょう。21世紀の 『火の鳥』 に期待しています。
 

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