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【JAZZ】 2020.09.07 (Mon)

夏の終わりに、熱いジャズ・オルガンをどうぞ

ジャック・マクダフ『ソフィスティケイテッド・ファンク』
『ソフィスティケイテッド・ファンク (1976)』

夏の終わりに、ソウルフルなジャズ・オルガンをご紹介。

“ブラザー” ジャック・マグタフ

おもに1960年代以降、いわゆる「ジャズ」とだけ呼ばれていたものから、「ソウル」「ファンク」「ロック」

そして「フュージョン」へと多岐に広がっていった時代に活躍した人です。


  【YouTube】 Jack McDuff 検索ページ


ぼく自身、この時代のブラック・ミュージックは完全にソウル寄りになっているため、

彼のことはほとんど知りませんでした。ジャズ・オルガンの脂っこさも長く好きじゃなかった。

でももっと泥臭いソウルにも触れるようになると、だんだん分かるように。


 『スクリーミン (1962)』
 (前に記事にした、)ジャズ・オルガンの第一人者ジミー・スミスをもしのぐ、ゴリゴリのギトギト味。サイドメンたちもまぁ下品。 ここでも名手ケニー・バレルの上品なギターだけがお口を潤してくれます。
 でもクセになるとやめられないんだよなあ、この脂身! 最近はこのくらい高カロリーな方が好きです。


 『ソフィスティケイテッド・ファンク (1976)』
 貞操帯のレコ・ジャケが挑発的! (上の画像)
 音楽は、その名のとおりだいぶ「洗練<ソフィスティケイト>」されてきて、もはや「スムース・ジャズ」の部類に入るのだろうか。
 ぼくにとってマクダフの音楽といえばこのイメージ。ジャケットに釣られた「初マクダフ」がこれ。CD化はされてないみたいなのが残念。


 『ムーン・ラッピン (1969)』
 これはファンク全開でカッコいい! 盟友ジョー・デュークスの乾いたドラミングも個性が効いてる。
 一方で、今ひとつメジャーになりきれない、ローカルっぽい(正直言ってサイドメンは上手くない)ところがまたマニア心をくすぐります。

 しかしブルースからファンク、スムースまで、10年そこらで人をここまで変えた時代の流れよ。激動の'60年代を思う・・・。



・・・ほか、彼のバンド出身の名ギタリスト、ジョージ・ベンソンとの師弟共演作も有名らしい。

けど1964~65年の 『ジョージ・ベンソン&ジャック・マクダフ』 は、土臭すぎて好みじゃなかった。

(もはやジャズじゃなくなった)ベンソンは聴かずに育ったのでこれは初めて知りました。

 
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【JAZZ】 2020.03.18 (Wed)

≪JAZZ≫書庫もくじ

  ≪JAZZ≫もくじ

  ジャック・マグタフ~夏の終わりに、熱いジャズ・オルガンをどうぞ
  オーレ!コルトレーン!
  『パンゲア』マイルス・デイヴィス『アガルタ』
  ミンガス・ビッグバンド~ゴージャスなジャズをクリプレ!
  真夏の夜にJAZZ<ボビー・ハッチャーソン>

  これぞ'70年代ファンク! ハービーの『マン・チャイルド』
  キース・ジャレットのスタンダードなジャズをどうぞ
  遅れて来たコルトレーン青の時代~没後50年
  アート・ファーマー “アート”の秋
  シェルブールの雨傘、ジャズ。

  JAZZスパルタカス/愛のテーマ
  真夏の夜にJAZZ <ウェザー・リポート>
  永遠の親指、ウェス・モンゴメリー
  サッチモでメリクリ
  ハービーの『ウォーターメロン・マン』

  『ムーン・リバー』をジャズ・メッセンジャーズで
  ミルト・ジャクソンの、ルパン三世ふうジャズ
  【追悼】 デイヴ・ブルーベック 『テイク・ファイブ』
  ジミー・スミスのジャズ煮込み
  ○○ & ジョン・コルトレーン

  電子マイルスの『On the Corner』!
  リアル・マッコイ・タイナー
  円熟の『ハウ・ハイ・ザ・ムーン』
  リー・モーガン『クリフォードの想い出』
  マイルスの『いつか王子様が』のコルトレーンが

  ディジー・ガレスピー The Real
  ジャズの風雲児F・ハバード、逝く
  バド・パウエル『クレオパトラの夢』
  マイルスの『枯葉』
  おやすみデビー

  ステファン・グラッペリ~なんにもない休日のジャズ
  ジャズ界のグランマELLA
  かもめのチック・コリア
  ミルト・ジャクソン~ルパン三世ふうジャズ
  フレディ・ハバードの?『処女航海』

 
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【JAZZ】 2020.03.17 (Tue)

リアル・マッコイ・タイナー(再)


 去る2020年3月6日に亡くなったジャズ・ピアニスト、マッコイ・タイナーさんを偲んで・・・。(初出2011年Yahoo!ブログ)


リアル・マッコイ

のっけからチンチンに沸騰するドラムス!

洗練とは無縁のアフロイズムが、鍵盤の上を踏み荒らす。

魂の咆哮、That's エキサイティング!

ジャズ・ピアニスト、マッコイ・タイナーの代表作 『ザ・リアル・マッコイ』。1967年。


  『ザ・リアル・マッコイ』 Amazon試聴ページ


タイナーといえば、偉大なジョン・コルトレーンの黄金期を支えた 「次元大介」 のような名・相棒。

一方で評論家は、彼個人を 「目新しさはない」 とか 「時代を進んでいない」 とかケンもほろろだが、

コルトレーンの先進・創造性と比べられても困るというもの。


それに 「古い」 ったって、現代人からすればどちらも半世紀前の演奏。 いま言われても、だ。

『リアル・マッコイ』 のようなジャズ本来の魅力、プリミティブ(原始的)な興奮を等しく評価してほしい。


急速に 「芸術化」 していくジャズの潮流にあって、ファンキーなハード・バップしかできなかった男と、

そんな楽しいジャズを心から楽しんでいるメンバーの一体感。

ほほえましいじゃないか。 大好きな1枚です。


  マッコイ・タイナー (piano)
  ジョー・ヘンダーソン (tenor sax)
  ロン・カーター (bass)
  エルヴィン・ジョーンズ (drums)



・・・いいなあ! シブいなあ!

ルパンや次元というより、みんな銭形のとっつぁんだ。

1曲目 『パッション・ダンス』 なんか景気よくって最高!
  
21:53  |  JAZZ  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑

【JAZZ】 2019.10.30 (Wed)

オーレ!コルトレーン!

J・コルトレーン『オレ!』


 ジャズの哲人ジョン・コルトレーンのアルバム、『オレ!』。1961年。
 文字通りの躍進<ジャイアント・ステップス>を果たしたアトランティック・レコード時代の、その最後を飾る作品。

 前後の作品の集大成的というか、この時期のトレーンのおいしいところを集めたような充実ぶり。単作としてはもちろん、前後を通してみるとさらに楽しい 『スターウォーズ』 の劇場第1作(エピソードⅣ)みたいな感じかな。


 まずはタイトル曲 『Ole!』。スペイン旅行の思い出を音楽にしたのだそうで、アラビアンな味付けがとにかくカッコイイ! 前年の名作 『マイ・フェイバリット・シングス』 を思わせる、モード旋法のスパイラルも心地いい事この上ない。こんな洗濯機の中でいつまでも回っていたい。
 サイドメンたちの演奏がトレーン以上に素晴らしいものだから、「クールだけど熱い」という得がたい魅力を放つ。

 2曲目の 『ダホメ・ダンス』 とは、女戦士軍団が有名だったアフリカの王国のことだそう。といってもアフリカっぽさはなくて、むしろ'50年代ハード・バップと'60年代モード・ジャズのゆるやかなブレンド。過渡期のコルトレーンの自然で無理のない等身大像をよく映している。

 3曲目の 『アイシャ』 は、翌年の人気アルバム 『バラード』 を予告させるかのような親しみやすいメロディ。
 ボーナストラックの 『To Her Ladyship』 もしっとりと大人のバラード。(契約の関係で変名を使用している)エリック・ドルフィーのフルートが全編を通じておしゃれだった。


 この頃から、マッコイ・タイナー(p)やフレディ・ハバード(tp)らひと回り下の新鋭を起用。若い彼らに自由にやらせているから、トレーン自身は円熟を増しつつも、常に次の高みをめざし続けた彼らしい、とどまることを知らない攻めの意欲を感じさせる。
 それでいて東洋哲学にも似た知的で自然体なアプローチには、あらためてうならされた。前後の大傑作群にあってセンターに立つような大作ではないけれど、ふと気づくといいなって思う、「好編」 という言葉がぴったりな一枚。


 【Amazon試聴ページ】

 
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【JAZZ】 2019.03.10 (Sun)

『パンゲア』マイルス・デイヴィス『アガルタ』

『アガルタ』
『アガルタ (1975)』

 1975年2月1日、大阪――。昼夜2部のライブを2作に分けて録音した、“ジャズの帝王”マイルス・デイヴィスのアルバム 『パンゲア』『アガルタ』

 当時としては画期的な、編集のハサミが入らない「ノーカット」でライブの高揚と熱狂を完全収録。電子楽器を取り入れて過激に進化した(――同時に多くのファンを戸惑わせた――)「エレクトリック・マイルス」時代の集大成となった。


 ぼくは 『デコイ('84)』 や 『TUTU('86)』 などもっと後の作品からマイルスに入ったはずなのに、これら「電子マイルス」に親しめるようになったのはごく最近のこと。パンゲア&アガルタも、CDを買ったはいいが棚に眠ること幾年月・・・。

 ・・・晴れて今回、冒頭の力強いドラムのリズムに一発で引き込まれた。電子マイルスがやりたかったのはリズムではないという指摘(下記の参考文献)もあるようだが、やっぱりリズムのカッコよさ、サイドを固める若手たちの荒れ狂う――しかし意外と計算された――新しい音の洪水だ。

 マイルスご本人の演奏はというと、交通事故の後遺症や麻薬中毒、来日時の風邪引きなどでコンディションは最悪。そのトランペットは「ワウ・ペダル」で音色を増幅させてはいるが力はなく、これならむしろ無いほうがいいくらい。(なお、この日はオルガンも演奏。)

 それより音楽全体の指揮者として前人未踏、「ジャズ」の枠を飛び出して「ファンク」「フュージョン」そして「ヒップホップ」誕生へと今まさに道を切り拓いていく、その一歩一歩にこそ不朽の価値があるというものだ。


 満身創痍のマイルスは、本作を最後にしばらく半引退状態に追い込まれてしまう。
 '80年代に復活を遂げたエレクトリック・マイルス晩年の作品群は、時代がひと回りした今聴くと、ことのほか落ち着いて聴けるから不思議。マイルスの播いた種がようやく実り、新しい音楽への違和感やアレルギーを払拭してくれたのだろう。

 ぼくが 『パンゲア』 『アガルタ』 という巨大な“地殻変動”を本当に理解するには、もう少し時間がかかりそうだ。それでも今、音のマグマに身をまかせて忘我の境地で楽しめたのは、ひとつ進化したってところか。
 
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【JAZZ】 2018.12.08 (Sat)

ミンガス・ビッグバンド~ゴージャスなジャズをクリプレ!

 
ミンガス・ビッグバンド

クリスマス・プレゼントがわりに、ゴージャスなジャズをどうぞ。

ミンガス・ビッグバンド
の第1弾アルバム 『ノスタルジア・イン・タイムズ・スクエア』、1993年。

≪Amazon試聴ページ≫


モダンジャズ黎明期の伝説のベーシスト、チャールズ・ミンガス(1979年没)にあやかって結成。

本来はビッグバンド団員ではないソリストたちが結集した、野性味あふれる粗っぽいアンサンブル。

あっちからこっちから音が飛び出してくる、個性と個性の熱いぶつかり合い。

「反骨の神様」 ミンガスの曲や演奏スタイルを見事に再現してくれます。


有名な(はずの) 『モーニン』 なんか、原曲が分からないくらいの暴れまくりバトル・ロワイヤル!

でも最後には、原曲なんてどうでもよくなるくらい激しく血がたぎり出す!


このたび、本家?ミンガス版の 『モーニン』 が入った 『ブルース&ルーツ』(1960)を買いましたが、

まったく一緒だ。

ミンガスは大編成のビッグバンドでブルースをやりたかったのがよく分かりました。


これまで、代表作 『直立猿人』(1956)の早すぎた 「フリージャズ」 の混沌っぷりや、

モダンジャズの開祖5人が奇跡的に集結した 『ジャズ・アット・マッセイホール』 (1953)の

おざなりオールスター戦から、チャールズ・ミンガスという人にあまりいい印象を持っていなかった。

本棚の古典文学全集、教科書の中の人って感じ。


しかし神様でありながら 「守り」 をよしとせず、攻撃と反骨を貫いたミンガスの生きざま。

その一端を知ったのは、マグナムでズドンとハートを撃ち抜かれるものがありました。


今も活動するミンガス・ビッグバンドも、メンバー流動という宿命があるけど、

初期の迫力と狂乱をぜひ取り戻してほしい。

 
19:35  |  JAZZ  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑

【JAZZ】 2018.08.01 (Wed)

真夏の夜にJAZZ<ボビー・ハッチャーソン>

 
B・ハッチャーソン『モントラ』
 
ジャズ・ヴァイブ(鉄琴)の巨匠ボビー・ハッチャーソン『モンタラ』。1975年。

「モード・ジャズ」をベースにラテンの名手も加えて、オトナのソウルフルを聴かせてくれます。


ハッチャーソンはビブラフォン(鉄琴)だけでなく、マリンバ(木琴)も駆使。

ジャズで木琴は意外と新鮮。まろやかに転がる音のしずくが、清らかな透明感にあふれていました。

アフリカへのルーツをたどることもできるのかな。


『キャメル・ライズ』『ラブ・ソング』はサイドマンたちの職人仕事が光る、抑制されたオトナの“モード”。

(ちなみにオリジナルのフレディ・ハバード版『キャメル…』は、艶っぽい茶目っ気をきかせていてまた違った面白さ。)

サルサのヒット曲から借りてきた 『ラ・マランガ』 『オエ・コモ・ヴァ』 は一転、キューバン・アフロ全開!

『リトル・エンジェル』はモードとラテンの見事な融合。ここだけトランペットはブルー・ミッチェルが客演。


そしてタイトル曲 『モンタラ』。

淡々と刻むリズムをバックに、こぶし?を転がせるハッチャーさんのソロが抜群にカッコいい!


冷んやりとしたヴァイブの金属音が、青白い炎のように静かに燃える。

真夏の夜にぴったりな一枚。


【Amazon試聴ページ】
 
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