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【JAZZ】 2020.03.17 (Tue)

リアル・マッコイ・タイナー(再)


 去る2020年3月6日に亡くなったジャズ・ピアニスト、マッコイ・タイナーさんを偲んで・・・。(初出2011年Yahoo!ブログ)


リアル・マッコイ

のっけからチンチンに沸騰するドラムス!

洗練とは無縁のアフロイズムが、鍵盤の上を踏み荒らす。

魂の咆哮、That's エキサイティング!

ジャズ・ピアニスト、マッコイ・タイナーの代表作 『ザ・リアル・マッコイ』。1967年。


  『ザ・リアル・マッコイ』 Amazon試聴ページ


タイナーといえば、偉大なジョン・コルトレーンの黄金期を支えた 「次元大介」 のような名・相棒。

一方で評論家は、彼個人を 「目新しさはない」 とか 「時代を進んでいない」 とかケンもほろろだが、

コルトレーンの先進・創造性と比べられても困るというもの。


それに 「古い」 ったって、現代人からすればどちらも半世紀前の演奏。 いま言われても、だ。

『リアル・マッコイ』 のようなジャズ本来の魅力、プリミティブ(原始的)な興奮を等しく評価してほしい。


急速に 「芸術化」 していくジャズの潮流にあって、ファンキーなハード・バップしかできなかった男と、

そんな楽しいジャズを心から楽しんでいるメンバーの一体感。

ほほえましいじゃないか。 大好きな1枚です。


  マッコイ・タイナー (piano)
  ジョー・ヘンダーソン (tenor sax)
  ロン・カーター (bass)
  エルヴィン・ジョーンズ (drums)



・・・いいなあ! シブいなあ!

ルパンや次元というより、みんな銭形のとっつぁんだ。

1曲目 『パッション・ダンス』 なんか景気よくって最高!
  
21:53  |  JAZZ  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑

【クラシック音楽】 2020.02.26 (Wed)

燃えよ!クラシック熱演集


 クラシック音楽のお宝YouTube動画がたまったので、いくつか・・・。
 (例によって、人さまの著作物なので動画は貼らずにこっそりリンクだけにしときます。)



Screenshot_2020-02-26 ニュルンベルクのマイスタージンガーより第一幕への前奏曲(1)
(※サムネイル画像だけ拝借。動画は下↓のリンクから。)

 【YouTube】ニュルンベルクのマイスタージンガーより第一幕への前奏曲

 ごぞんじワーグナーの「名曲中の名曲」中の名曲。ジュゼッペ・シノーポリ指揮、ドレスデン国立歌劇場o.。1998年、サントリーホール。

 当時、(良くも悪くも)カラヤン&ベルリンフィルのようなグローバリゼーション時代に育ったぼくは、旧東独ドレスデンのこのオケのことを、「時代遅れで田舎くさい地方楽団」 という偏見の目で見ていました。同時にシノーポリのことも 「尖んがってて面倒くさいインテリ指揮者」 という色メガネで・・・。
 ・・・今は自分の不明を恥じております。明晰な指揮者と重厚なオケの濃密な緊張感と開放感! すばらしい名演です。

 このあと急逝されたシノーポリさん。今もご健在なら楽壇の勢力図も変わっていただろうに。 いちど生で聴きたかった・・・つくづく悔やまれます。




Screenshot_2020-02-26 山田一雄 マーラー「巨人」最終部分

 山田一雄指揮のマーラー『交響曲第1番』。オケは?です。

 【YouTube】山田一雄 マーラー「巨人」最終部分

 山田一雄といえば音楽の教科書にも載っていた人だけど、子供のころはピンとこなかった。むしろそういう「偉い人」扱いが嫌いだった。しかしまあ、こんなにアツいタクトさばきをする人だったのか! 今の人がやったらイヤらしいだけだけど、この熱演にはつい引き込まれてしまいました。
 久々にかっこいいジジイを見た。

 オケははっきり言って上手くありませんが、黙っていても盛り上がるマーラーの第1番。こういう「坂の上の雲」の勢いで押しまくるのも気持ちいいものです。

 ・・・ところで、YouTubeページ横の関連動画欄には、なぜか『ルパン3世』のアニメが挙がってきます。山田一雄さんとルパン「山田康雄」さん、顔も名前も似ているけど縁はないんですね?・・・ですよね?? (子供のころからずっと疑問だった!)
 
20:01  |  クラシック音楽  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑

【全世界音楽】 2019.12.26 (Thu)

このR&Bで年越し!

 
年の瀬にガツンと景気のいい、ゴリゴリのマニアックなソウル・ミュージックをご紹介。

シュガーパイ・デサント『ドゥ・ザ・ウーピー』。1967年。(動画無断拝借ごめんなさい。)



  
  【YouTube】 Do The Woo Pee - Sugar Pie De Santo.wmv



WhooPee(ウーピー)」 とはうれしい時の 「わーい!」 とか 「イヤッホー!」 みたいな掛け声のことで、

「本物の男なら、あたしを喜ばせてよ」 っていう歌。

(ちなみに女優ウーピー・ゴールドバーグの芸名も、「ブーブークッション」に当たる「ウーピークッション」からきているとか。)



歌うシュガーパイ・デサントはジェームズ・ブラウンのバックコーラスから出た人で、日本ではほとんど

知られていませんが、ワイルド&ソウルフルを絵にかいたような圧巻の歌唱力。


YouTubeを探してみると、80歳を過ぎた今でもご健在。

小っちゃいばあちゃんが若い男の腰に巻き付いてひっくり返ってるパフォーマンスに

ド肝を抜かれてしまいました。


ぼくは昔買ったソウル・ミュージックのオムニバスCDで知ったのですが、

彼女のCDは輸入盤でもなかなかないのが残念です。

『Loven' Touch』 や 『Go Go Power』 なんて曲もカッコいいので、ぜひ再評価されてほしいなあ。


シュガーパイ・デサント『Loven Touch』
(後年のベスト盤)


・・・今年もご訪問いただきありがとうございました。

よいお年を!

 
19:54  |  全世界音楽  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑

【JAZZ】 2019.11.01 (Fri)

≪JAZZ≫書庫もくじ

  ≪JAZZ≫もくじ

  オーレ!コルトレーン!
  『パンゲア』マイルス・デイヴィス『アガルタ』
  ミンガス・ビッグバンド~ゴージャスなジャズをクリプレ!
  真夏の夜にJAZZ<ボビー・ハッチャーソン>

  これぞ'70年代ファンク! ハービーの『マン・チャイルド』
  キース・ジャレットのスタンダードなジャズをどうぞ
  遅れて来たコルトレーン青の時代~没後50年
  アート・ファーマー “アート”の秋
  シェルブールの雨傘、ジャズ。

  JAZZスパルタカス/愛のテーマ
  真夏の夜にJAZZ <ウェザー・リポート>
  永遠の親指、ウェス・モンゴメリー
  サッチモでメリクリ
  ハービーの『ウォーターメロン・マン』

  『ムーン・リバー』をジャズ・メッセンジャーズで
  ミルト・ジャクソンの、ルパン三世ふうジャズ
  【追悼】 デイヴ・ブルーベック 『テイク・ファイブ』
  ジミー・スミスのジャズ煮込み
  ○○ & ジョン・コルトレーン

  電子マイルスの『On the Corner』!
  リアル・マッコイ・タイナー
  円熟の『ハウ・ハイ・ザ・ムーン』
  リー・モーガン『クリフォードの想い出』
  マイルスの『いつか王子様が』のコルトレーンが

  ディジー・ガレスピー The Real
  ジャズの風雲児F・ハバード、逝く
  バド・パウエル『クレオパトラの夢』
  マイルスの『枯葉』
  おやすみデビー

  ステファン・グラッペリ~なんにもない休日のジャズ
  ジャズ界のグランマELLA
  かもめのチック・コリア
  ミルト・ジャクソン~ルパン三世ふうジャズ
  フレディ・ハバードの?『処女航海』

 
23:12  |  JAZZ  |  EDIT  |  上へ↑

【JAZZ】 2019.10.30 (Wed)

オーレ!コルトレーン!

J・コルトレーン『オレ!』


 ジャズの哲人ジョン・コルトレーンのアルバム、『オレ!』。1961年。
 文字通りの躍進<ジャイアント・ステップス>を果たしたアトランティック・レコード時代の、その最後を飾る作品。

 前後の作品の集大成的というか、この時期のトレーンのおいしいところを集めたような充実ぶり。単作としてはもちろん、前後を通してみるとさらに楽しい 『スターウォーズ』 の劇場第1作(エピソードⅣ)みたいな感じかな。


 まずはタイトル曲 『Ole!』。スペイン旅行の思い出を音楽にしたのだそうで、アラビアンな味付けがとにかくカッコイイ! 前年の名作 『マイ・フェイバリット・シングス』 を思わせる、モード旋法のスパイラルも心地いい事この上ない。こんな洗濯機の中でいつまでも回っていたい。
 サイドメンたちの演奏がトレーン以上に素晴らしいものだから、「クールだけど熱い」という得がたい魅力を放つ。

 2曲目の 『ダホメ・ダンス』 とは、女戦士軍団が有名だったアフリカの王国のことだそう。といってもアフリカっぽさはなくて、むしろ'50年代ハード・バップと'60年代モード・ジャズのゆるやかなブレンド。過渡期のコルトレーンの自然で無理のない等身大像をよく映している。

 3曲目の 『アイシャ』 は、翌年の人気アルバム 『バラード』 を予告させるかのような親しみやすいメロディ。
 ボーナストラックの 『To Her Ladyship』 もしっとりと大人のバラード。(契約の関係で変名を使用している)エリック・ドルフィーのフルートが全編を通じておしゃれだった。


 この頃から、マッコイ・タイナー(p)やフレディ・ハバード(tp)らひと回り下の新鋭を起用。若い彼らに自由にやらせているから、トレーン自身は円熟を増しつつも、常に次の高みをめざし続けた彼らしい、とどまることを知らない攻めの意欲を感じさせる。
 それでいて東洋哲学にも似た知的で自然体なアプローチには、あらためてうならされた。前後の大傑作群にあってセンターに立つような大作ではないけれど、ふと気づくといいなって思う、「好編」 という言葉がぴったりな一枚。


 【Amazon試聴ページ】

 
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【クラシック音楽】 2019.10.11 (Fri)

≪クラシック音楽≫書庫もくじ

  ≪クラシック音楽≫書庫もくじ

  燃えよ!クラシック名演集

  新国立劇場オペラ 『トゥーランドット』 中継
  ユリアンナ・アヴデーエワのショパン
  ドビュッシーの『前奏曲集』聴き比べ (没後100年)
  バーンスタインvs.グールド協奏曲(生誕100年記念)
  “愛の6度”~あなたの声に私の心は開く~

  夏の終わりのメンデルスゾーン
  ホロヴィッツ plays モーツァルト
  ドボルザークあるある
  ベートーヴェンの 『悲愴ソナタ』 聴き比べ
  カラヤンの『ツァラトゥストラ』聴き比べ

  シャンパン・バッハ
  世界一ヘタクソな『ツァラトゥストラはかく語りき』
  プーランクのピアノ曲集
  立ち上がれ!ブラームス弦楽六重奏曲
  洋食喫茶?ラフマニノフ

  オペラ映画 『リゴレット』 (ヴェルディ生誕200年)
  グルベローヴァの『夜の女王』
  水曜日はワグナーを聴いて♪(生誕200年)
  無限『トリスタンとイゾルデ』
  フィッシャー・ディースカウとわたし

  マリア・カラスの 『夢遊病の女』
  クレンペラー×ベートーヴェン 『荘厳ミサ曲』
  ハチャトゥリアン 『フルート協奏曲』
  衝撃の歌姫 !? フローレンス・フォスター・ジェンキンス!
  わが心のドボルザーク交響曲第8番

  フォーレのピアノ曲全集
  フルトヴェングラーのワーグナー
  レナード・バーンスタイン記念
  『だったん人の踊り』改め・・・?
  チャイコフスキー『交響曲第4番』って何だ!?

  ショパン生誕200周年の『プレリュード』
  マーラーの交響曲≪巨人≫聴きくらべ
  驚異のシモン・ボリバル・ユース・オーケストラ!
  イ・ムジチの『四季』50周年聴きくらべ
  トスカニーニのワーグナー

  プッチーニの『誰も寝てはならぬ』
  『展覧会の絵』めぐり
  カラヤンのモーツァルト『戴冠式ミサ』
  カラヤン愛憎
  ヴェルディ、怒りのレクイエム

  無伴奏チェロくらべ
  バッハとドラクエ
  バッハを兄弟に例えてみた。
  フルトヴェングラーの『第九』
  とすかにーにカンタービレ

  ブラームス交響曲第1番聴きくらべ
  アマデウス、走る
  さわやかな『皇帝』
  アラウのショパン『前奏曲』
  ショーシャンクのモーツァルト

 
20:01  |  クラシック音楽  |  EDIT  |  上へ↑

【クラシック音楽】 2019.10.10 (Thu)

新国立劇場オペラ 『トゥーランドット』 中継

プッチーニ『トゥーランドット』新国立劇場
(公式HPから拝借)

 BSでやっていたプッチーニのオペラ 『トゥーランドット』 を録画しました。
 大野和士指揮、バルセロナ交響楽団。この夏の東京公演。

 舞台は中国。求婚する者を次々と殺していく美しくも冷酷な王女が、突如現れた謎の王子の愛と才知に追い詰められ、そして・・・というお話。
 王子が歌うアリア 『誰も寝てはならぬ』 がとにかく有名ですね。ぼくもこの歌は大好き。
 『蝶々夫人』 同様、アジア趣味の音楽や描写はあざといけど、プッチーニ作品でも最大規模の壮大・壮麗さ。また (かの子供番組の名前にもなった)「ピン、ポン、パン」 のコミカルな大臣トリオや、謎解きクイズをからめた恋の駆け引きもおもしろい。


 ・・・んだけど、(ネタバレ) 自分のために死んだ侍女リューもそっちのけで、姫との色恋まっしぐらの薄情王子にどうしても肩入れできなくて、今はもう本気で物語を追う気にはなれません。

 しかも今回録画ぶんを観ていると、だんだん電波が弱ってきて映像がプチプチ途切れはじめた。
 はじめは故障かと思ったけどそうだ! 放送されたのは千葉など関東地方を襲ったあの巨大台風の夜だ! 録画の乱れは最大のハイライト、『誰も寝てはならぬ』 の曲中にも・・・。
 千葉の皆さん、お見舞い申し上げます。(そして1か月後のいま、次の台風が接近中・・・。)


 まぁ、そんなこんなで集中力も途切れて、ずっと「ながら見」していました。

◆トゥーランドット役の人は、巨体と短髪パーマでアジャ・コングみたい。
◆カラフ王子は名優マリオ・デル=モナコしか認めない。今回、名前を探すほどのものはなかった。
◆「リューの死」の場面は、泥だらけのメイクと「下から照明」で怖かった。
◆あれれ? リューの亡きがらは舞台上に残されたまま、感動・壮麗な大フィナーレへ――


 ――その大フィナーレ、「愛よ!太陽よ!生命よ!永遠よ!我らの限りない幸せよ!栄光あれ!」
 その瞬間、トゥーランドット姫が自らノドをかききったところで暗転、終幕!

 これには驚いた。従来の、人でなし同士のハッピーエンドに感じていた疑問とモヤモヤを吹き飛ばしてくれて、一種痛快でした。最後の最後に引きつけられた。


 「トゥーランドットの罪と罰」、じっさいは表面ウケだけで現実味のない演出だったかもしれない。深く考えると言葉足らずでまだ説得力に欠ける。が、しかし、誰も踏みこまなかった新たな視点を持ち込んだ演出家アレックス・オリエさんの提起は、もしかしたら『トゥーランドット』史の新しい一里塚になるかもしれません。これからの上演の進化に期待を抱かせるものがありました。
 (追記・・・みずから首を斬る衝撃のラストは、チェン・カイコー監督の名作映画 『さらばわが愛/覇王別姫』(1993)からの発想かな?もしそんな安易だったらガッカリ。

 日本人客は相変わらず狂ったような「ブラボー」の絶叫で、終演後の余韻を台無しにしてくれた。


 【公式ページ】 トゥーランドット [新制作] 新国立劇場 オペラ
 ハイライト動画では 『誰も寝てはならぬ』 をほぼ聴けます。


 
23:22  |  クラシック音楽  |  コメント(0)  |  EDIT  |  上へ↑