【ぐるめ…?】 2023.03.30 (Thu)
桜のカクテル

よく行くバーで、桜のリキュールを使ったカクテルを作ってもらいました。
ベースはスパークリング・ワイン。もう1杯はジンと割って。
ほのかな花の苦みと、おとなの上品な香りと。
日本酒と割っても合いそう。
桜だけだとおとなしすぎるので、桃なりパインなり甘いシロップも加えると、
ぐっとゴージャスに締まるんだそうです。
何ていう名前のカクテルなのかはいつも聞かない(聞いても覚えない)ので、
次もマスターまかせでつくってもらおう。
また来年、桜を思い出す季節にでも。
今年もまたお花見する余裕もなく、
足もとに散った花じゅうたんをただ踏みつけるだけの日々が続いております。
「しづ心なく」 とは言いますが、自分のことを言われてるみたいです。
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【全世界音楽】 2023.03.12 (Sun)
愛と青春の旅だちを、愛と米国のカラオケで

卒業シーズンだからという訳ではありませんが、先日、あの洋楽の名曲 『愛と青春の旅だち』 をカラオケで歌いました。正題は 『Up Where We Belong』。
歌うは御大ジョー・コッカーと、実力派ジェニファー・ウォーンズのおふたり。そのご本家の足もとには及ぶべくもありませんが、お酒の勢いではりきってェどうぞ!
「愛は私たちを持ち上げてくれる
あるべき場所へ
鷲が鳴く山の高みへ」
ウォーンズさんの歌いかたや曲調・ハーモニーから伝わる、米先住民か英ケルトだかのフォークロアな薫りが心地いい。
でもぼくはどちらかというと、作詞のウィル・ジェニングスさんのほうが馴染みです。彼はほかにも、かの 『タイタニック』 の主題歌として有名な――
セリーヌ・ディオン 『My Heart Will Go On』 や、
ホイットニー・ヒューストン 『Didn't We Almost Have It All』、
あるいは、日本のTVドラマの主題歌になって局地的に大ヒットした
ダイアナ・ロス 『If We Hold on Together』
・・・といった、そうそうたるラブ・バラードを作詞された方。
またこのたび調べてみたら、エリック・クラプトンの名曲中の名曲 『Tears in Heaven』 もクラプトンとの連名になっていた。へぇ知らなかった!
なにか特別に、人の心や人生の機微を突くような鋭い視点があるわけじゃないけど、安定した、美しい言いまわしと大きな世界観。そういうプロの職人業(わざ)の人です。
ちなみに、この夜カラオケで歌ったのはまさに 『愛と青春…』 世代、年配のアメリカ人のお客さんが多かったお店。 in USAのお店。
そこで御大ジョー・コッカーの、脇を締めて手だけをブランブラン振り回す歌い方をマネてみたんだけど、あまり知ってる人がいなかったみたい。そこはあんましウケなかった・・・。
でもデュエットでハモるのはお手のものなので、しっかり喝采は頂戴しました。スタンディング・オベーションしてくれる人もいました。上手かったかどうかは決っっして別ではございましょうが、それだけは声を大にしておきます!
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【きょうのごあいさつ】 2023.03.01 (Wed)
オリーブの枝・・・ノア様、陸地ですよ!

ベランダにオリーブの葉っぱが落ちていました。
旧約聖書の有名な 「ノアの箱舟」 のお話では、大海をさまようノアが放った鳩が
オリーブの枝をくわえて帰って来たので、陸地が近いことを知った――
ことから、オリーブと鳩は 「平和の象徴」 になりました。
おぉ、わが家にも平和と繁栄がもたらされるのか!
・・・と思ったけど、半年前に買ったオリーブの鉢植えをもう忘れていました。⇒
もう飲んで裸で寝ます。
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【京都・奈良&和ふう】 2023.02.15 (Wed)
歌舞伎 × オー・ヘンリー

(2014年公演ポスターより)
少し前にテレビのBS松竹東急でやっていた、『上州土産百両首』 という歌舞伎がおもしろかった。みなさんご存じであろう 『最後の一葉』 や 『賢者の贈り物』 で有名なアメリカの小説家、O・ヘンリーの短編 『二十年後』 を原作にした、昭和生まれの世話物・人情歌舞伎。
主演は市川猿之助と坂東巳之助。 四代目猿之助さんがまだ“亀治郎”だった頃の、2014年の公演です。
やくざな生活からきっぱり足を洗って、10年後にまた再会しようと誓いあったスリの兄弟分。
主人公は上州の宿屋で、板前として立派に身を立てていたが、その過去を知る昔の仲間からゆすられ、はずみで殺してしまう。一方、少しアタマの足りない弟分は、ドジを繰り返しながらも岡っ引きの下働きとして日々奮闘していた。
そして約束の再会の日――。
はからずも 「追われる者」 と 「追う者」 に分かれたふたり。それに気づかなかった喜劇的なO・ヘンリーの原作に対し、この主人公は捕縛を覚悟の上で約束の地に現れる。
逃避行の果てに有り金すべてを失ったこの身。せめて、更生のきっかけを与えてくれたかわいい弟分に、自分の首にかかった懸賞金を土産にしてやろう。そんな兄貴分の、せめてもの心遣いはじつは弟の側にも・・・。もう、ふたりの絆がアツく伝わってくるではないか。それがこの 『上州土産百両首』 というタイトルというわけだ。
都会的で皮肉が利いたO・ヘンリー原作に対し、大江戸歌舞伎はけれん味たっぷり、これでもか!なくらい泣かせにかかってきます。演じる猿之助さんと巳之助さんのまぁ、アツいことアツいこと!
先述のとおり比較的新しい昭和初期の作品で、川村花菱という新劇や映画で活躍した脚本家の作だそう。掌編な原作をしっかり、人物背景や因果関係のドラマをふくらませて描ききる、職人的な手腕が見事だった。またそういう作を発掘する目利きも、教養豊かでバイタリティあふれる四代目猿之助さんらしい才覚。コクあふれるハイカラな味付けの好演でした。
いちおう録画ぶんは残しているけど、再放送してくれたらいいな。
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【JAZZ】 2023.01.29 (Sun)
【JAZZ】 いい人ハンク・モブレーの 『ロール・コール』

(1960/61年)
'50年代 “ハード・バップ” ジャズのサックス奏者、ハンク・モブレーの 『ロール・コール』。1960-61年。比較的マイナーなアルバムではありますが、共演者は豪華!
アート・ブレイキー(ドラム)とフレディ・ハバード(トランペット)は “ジャズ・メッセンジャーズ(JM)” から。ポール・チェンバース(ベース)とウィントン・ケリー(ピアノ)はマイルス・デイヴィスのバンドから。どちらもモブレー自身が在籍していたこともあっての縁だろう。
ブレイキーおやっさん怒涛の “ナイアガラ” ドラム!
ハバードのほとばしるペガサス流星拳!
スウィング感がたまらなく心地いいケリーのピアニズム!
・・・幸か不幸か、みんながみんな、座長モブレーを完全に食っています。彼らの持ち味が存分に発揮された名人芸のバトン。ぼくも、いつも彼らサイドメン目当てで聴いています。
ほぼ同じメンバーで第一の代表作とされる 『ソウル・ステーション』 より、本作や 『ディッピン』(with リー・モーガン)のように、モブレー作品は共演者の華が光るもののほうが好き。
実際のところモブレーさんはというと、JM在籍はベニー・ゴルソン(ハードバップ『モーニン』時代)とウェイン・ショーター(60'sモードジャズ時代)、その谷間谷間の起用って感じだったし、黄金期マイルス・バンド在籍時も、あっという間にジョン・コルトレーンに正サックスの座を奪われてしまったし・・・。
残念ながらテクニックもパンチ力も歌心も、なんだか中途半端という印象の人。でも才能ある仲間たちをのびのびと演らせてあげられる、いい人だったんだろうな。そういう人も世の中には必要なんだな、と思わせてくれます。
作曲者として、本作をはじめ多くの佳品を残したのはまぎれもない功績。
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【このアート!】 2023.01.13 (Fri)
川瀬巴水と「新版画」

「新版画」――
――明治の文明開化以降、時代遅れの芸術としてすたれていた浮世絵版画を、
新しい題材や技法、感性でよみがえらせた運動・ジャンルです。
この1、2年であちこちの美術展に行ってきました。
川瀬巴水 『東京二十景・芝増上寺』。1925年。
雪の増上寺。吹きつける寒風に、傘をつぼめて歩く女性。
巴水は女性の顔を描かず、観る者に想像させる。平安絵巻から受け継がれる「粋」。
木の幹を画面手前に置くのも、浮世絵おなじみの構図。
寒風に大きくしなる、雪をかぶった松葉の立体感は、白い顔料を厚く盛って塗る
「胡粉(ごふん)」の技法を意識したものだろう。
そんなきびしい風雪にも動じることはない増上寺山門、その静かなる風格・・・。
やっぱり巴水はいちばん目を惹きます。群を抜いてうまい。美しい。
同じ 『東京二十景』 シリーズからもうひとつの代表作 『馬込の月』 の、巴水ブルーも必見!
明治半ばに生まれ大正以降に活躍した巴水にとって、江戸はもちろん明治元年の景色は
すでにノスタルジーのかなた。
しかも関東大震災と東京大空襲で東京は2度も灰燼と帰しており、
(巴水の師匠である巨匠・鏑木清方がそうであったように、)
失われた情景と、生き残った情景に対するとくべつな郷愁と使命感が込められたのでしょう。
師匠の清方一門からは他に、伊東深水や吉田博、笠松紫浪(しろう)など新版画の名匠を輩出。
深水こそ美人画で有名ですが、素朴なタッチがポップな色感をかもしだす吉田、
そして現代的な洗練で巴水とはまた違った美しさの、最後の新版画師と言われる笠松・・・。
こんな素晴らしい名手たちがいることを、長く知りませんでした。
明治の終わり、芸術性を志向した絵師や彫り師が、独立して作品を完結する 「創作版画」 が日本でも始まる(彫師・山本鼎など)。これに刺激を受けた浮世絵商の渡邊庄三郎が、従来の大衆娯楽の立場から、絵師・彫師・摺(すり)師による分業システムの伝統も残そうと提唱・プロデュースしたのが 「新版画」。
西洋絵画・版画の技術を取り入れながら、電灯や鉄橋、洋装の人々など当世のモダンな社会風俗を写したほか、折からのジャポニズム・ブームを受けた海外輸出用として、古い江戸情緒の風景も多く採り上げられた。
摺(す)られた色の数も、江戸期の10回未満から最低でも20回へ。川瀬巴水らのような大家ともなると4、50回も色が重ねられたそうで、しばしば倹約令のやり玉に挙がって色数や表現が制限された江戸時代の浮世絵版画に比べ、より自由に豊かに芸術性・大衆性を満たしていった。
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【謹賀新年】 2023.01.01 (Sun)
新春!プロレスいろはカルタ

構想ウン年、ずっと前から考えていた「プロレスいろはカルタ」。猪木さんの訃報を機に、不完全ながら急ぎ何とかまとめました。絵札はごめんなさい。
真面目でかっこいいプロレス哲学・人生訓ではなく、みんなに親しまれている名場面や名・迷ゼリフが中心です。それが俺の、俺の、邪道プロレスじゃあ (おめぇはそれでいいや)。
昭和&新日が多めですが、読み手の方はぜひモノマネしながら読んでください。いくぞー!
い/いち、に、さん、ダー! (アントニオ猪木)
ろ/. (.)
は/ばかやろー! (アントニオ猪木)
に/にんげん不信 (坂口征二)
ほ/ぼくは自分の明るい未来が見えません (鈴木健想)
へ/ベイダーとシングルでやらせてください。今日ぼく何もやってないです。いい加減許して
ください。まっすぐ自分の思うことやります。はっきり言って東京と大阪と2連戦無理です。
自分が今日負けてね、言える立場じゃないけど。俺らは何なんすか俺らは! (藤波辰爾)
と/ときは来た!・・・それだけだ (橋本真也)
ち/ちなんかは、すぐ止まるものなんですか? (山田邦子)
り/リング上は40℃超えてますよ (山本小鉄)
ぬ/. (.)
る/. (.)
を/おきて破りの逆サソリ (古舘伊知郎)
わ/われわれは殺し合いをしてるんじゃない、分かってください (藤波辰爾)
か/ガンバッテー、ガンバッテー (ビッグバン・ベイダー)
よ/よ次元殺法 (初代タイガーマスク)
た/たすけてー (木村健悟)
れ/. (.)
そ/それがお前のやり方か。それがお前のやり方か。それがお前のやり方か (長州力)
つ/つーるーた、オー! (ジャンボ鶴田)
ね/. (.)
な/なにコラ、タココラ (長州力)
ら/LOVE (武藤敬司)
む/むじん島に流れ着いたと思ったら仲間がいた (前田日明)
う/ウィーーー (スタン・ハンセン)
ゐ/いつも一緒なの 愛があるから (倍賞美津子)
の/ノーフィアー! (高山善廣)
お/おれと、蝶野 (蝶野正洋)
く/くそぶっかけてやる (長州力)
や/やまだは死んだ。リバプールの風になった (獣神サンダー・ライガー)
ま/またぐなよ (長州力)
け/げんきですかー! (アントニオ猪木)
ふ/プロレスラーは本当は強いんです (桜庭和志)
こ/こんばんわ (ラッシャー木村)
え/えいげんちゃん、あんたはいつもいい男 (ラッシャー木村)
て/でてこいや (高田延彦)
あ/あいしてまーす (棚橋弘至)
さ/さん分もいらねえ、5分もあればじゅうぶんだ! (将軍KYワカマツ)
き/きれちゃいないよ (長州力)
ゆ/ユーはお前なんだよ (長州力)
め/めを覚ましてください (小川直也)
み/みなさん、こんなしょっぱい試合ですみません (スーパー・ストロング・マシーン)
し/しょうじき、すまんかった (佐々木健介)
ゑ/ヱーコラー (蝶野正洋)
ひ/ひらただろ、お前 (藤波辰爾)
も/モイスチャーミルク配合です! (ユリオカ超特急)
せ/ぜん日本プロレスに就職します (ジャンボ鶴田)
す/スタイナーズは日本人離れしてますね (マサ斎藤)
ん/ん・・・ (川田利明)
いくつか思いつかなかったので、今後も手を加えていきます。あれを忘れてるぞ、っていうのがあったら教えてください。
個人的には、還暦馬場さんの 「なんだ、まだやれるじゃないか」 や、その馬場を破った天龍さんの 「この1勝は東京ドームより重い」 など入れたかったんだけど、ライバルが強すぎた。なかなかうまく散らばらないねえ。一方、長州さんの名言製造機っぷりにはあらためて舌を巻きました。
空の上の猪木さんにも、ありがとーっ!